研究概要 |
本年度は,昨年度までに開発したマイクロ灌流培養デバイス内でヒト由来の小腸と肝臓,2臓器細胞の共培養を実現し,薬物動態における吸収(小腸)と代謝(肝臓)のモデル系構築の評価を行った。具体的には2つのコンパートメントからなるマイクロ細胞培養チャンバを構成し,内臓したポンプで培養液の灌流を行いつつ,小腸から肝臓へ向かう代謝経路をテストするためにカフェインとパラコートの2種類の試薬を小腸側に添加した際の肝臓の機能を,細胞形態とアルブミン産生量などから評価した。その結果,本デバイスを用いた共培養系により,化学物質の傾向摂取を想定した体内で起こりうる毒性評価を再現可能であることがわかった。
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