研究課題/領域番号 |
20035001
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
高橋 庸夫 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (90374610)
|
研究分担者 |
有田 正志 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (20222755)
|
研究期間 (年度) |
2008 – 2009
|
研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
|
配分額 *注記 |
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
2009年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2008年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
|
キーワード | 少数電子素子 / 量子ドット / 電子デバイス・機器 / 先端機能デバイス / 省エネルギー / 揺らぎ許容デバイス / フレキシブル論理ゲート / 単電子転送 |
研究概要 |
将来の高度な情報処理には、高密度集積化されたシリコン集積回路が不可欠であるが、同時に省電力化も図られなければならない。その際、微細化に伴うサイズ揺らぎによる特性の揺らぎが大きな問題となる。これを解決するため、多数のSiナノドットを用いて揺らぎの効果を緩和し、多数のドットを用いたことによる面積拡大をドット間の単電子伝導を利用した高機能化で、省エネ化と併せて補う方式を検討した。加えて、ナノドットを連結させることにより、電子間の相互作用を強めることが可能な構造作成法を実証し、単電子転送という、基本的な特性を示した。 1. 多入力・多出力Siナノドットアレイデバイスの作製と評価 ナノドットアレイデバイスの特徴は、多数の入力ゲートと多数の出力端子を有し、高い機能を1個のデバイスで実現できることである。複雑な機能を実現できる上に、その機能をゲート電圧で可変であるという、他の素子にはできない機能を持つが、逆に機能の選択性が高すぎて、機能を推定するのが難しくなるという問題がある。これを解決するために、本年度は、スイッチング機能をマッピングする手法を立ち上げ、実際に、もっとも機能が出にくい単純なドットアレイを用いても半加算器とその他の論理機能を切り替えて使えることを容易に判定できることを示した。 2. 連結島単電子トランジスタ 将来の究極の省エネデバイスを念頭に、単電子転送や量子コンピューティングが可能となる連結島単電子デバイス実現のため、効率的な連結島の作成法を検討した。Si細線の取付け部の構造を工夫することで、自動的に島が連結した構造を実現できることを示し、時際に3連結島を持つ単電子トランジスタを実現し、これを用いて単電子転送デバイスである単電子ターンスタイルの動作を示すことに成功した。
|