研究課題/領域番号 |
20035006
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
立花 明知 京都大学, 工学研究科, 教授 (40135463)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2009年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2008年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | ストレステンソル / エネルギー密度 / ナノ物性 |
研究概要 |
分子・原子レベルの物性解析の第一原理計算コード開発をした。研究代表者が提案する局所的密度量を用いて、結合状態と物性量の関係に注目して研究した。平成21年度は前年度に開発した計算コードの拡張を行うとともに物性計算を行った。電気伝導を表現す電流存在下の量子状態計算コードにおいて、電気伝導度を局所量かつテンソル量として評価を行うプログラム開発を行った。電場存在条件での局所的電場応答の解析コードは、研究代表者の理論に基づいた誘電率密度・分極率密度といった局所密度量テンソルを用いて誘電材料を解析するものである。今年度は主にハフニウム酸化物の結晶構造による違いと、ハフニウム酸化物とランタン酸化物の誘電特性の違いについて研究した。結合荷数の違いによる誘電特性の違いについての検討を行うとともに、大きなクラスターモデルを用いて結晶構造の違いによる誘電特性への影響について検討し、これらの間での局所的な誘電特性の違いについて明らかにした。スピンに働くトルクの局所的な値の計算コードは電子スピンのダイナミクスをスピントルク・ツェータ力という新たな物理量から解析することが目的である。このコードは、スピントロニクス分野での応用に加えスピンホール効果等の基礎的現象の解析等の多方面で重要である。今年度はこれまでのコードはDirac-Fock法についての計算に限定されていたが、post-SCF計算の波動関数に対する解析へと拡張した。このコードを用いてアルカリ原子の2量体を対象にスピントルク・ツェータ力の解析を行った。2原子間の結合状態やスピン状態とスピンに対するトルクとの関連について解析を行った。
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