研究課題/領域番号 |
20036017
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
小坂田 耕太郎 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (00152455)
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研究分担者 |
田邊 真 東京工業大学, 資源化学研究所, 助教 (80376962)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2009年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2008年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 白金 / パラジウム / クラスター / シリレン / 酸化還元 |
研究概要 |
前二年度で研究したPd4Si3型の平面四核錯体およびこれに対するヨウ化銀等の付加反応の成果を新しい方向に展開させる目的で、異種金属混合平面四核錯体を合成し、そのヨウ化銅、ヨウ化銀との反応を行って、以下の新しい成果を得た。 橋かけシリル配位子を有する二核パラジウム(I)錯体と単核ジシリル白金(II)錯体との反応によってトルエン可溶の生成物を得た。X線結晶構造解析の結果より、単結晶中にPd4Si3型錯体とPd3PtSi3型錯体の1:3の割合で含む混合物として結晶化していることがわかった。一方橋かけシリル配位子を有する二核パラジウム(I)および二核白金(I)錯体とを適切な条件で反応させると、Pd3PtSi3型錯体を生成した。いずれの方法で得られた混合金属錯体でも含まれる白金は平面多核コアの中心部にあり、周辺部に白金が位置することはないことがわかった。 Pd3PtSi3型錯体とヨウ化銅、ヨウ化銀との反応によって、これらの化合物が付加したPd3PtSi3Cu(Ag)型の錯体を生成した。この五核錯体は、いずれも溶液中で動的な構造変化をおこすことがわかった。詳しい解析の結果、銅または銀が四核平面上を円滑に移動し、Pd-Ag及びPt-Ag結合をどちらも保ちつつ、NMR時間スケールでの構造変換を起こしていることを明らかにできた。 パラジウム四核錯体に比較して、パラジウム、白金混合平面錯体は、基本的に類似の構造、電子状態を有し、反応性も共通点が多く、本研究の成果が一般性にとむことがわかった。
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