研究課題/領域番号 |
20036045
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
篠田 哲史 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (00285280)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2009年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2008年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 光物性 / 超分子化学 / 分子認識 / 近赤外光 / 希土類錯体 / 発光プローブ / 多核錯体 / らせん構造 / 複核錯体 |
研究概要 |
ピリジン環側鎖を導入した多座配位子「アームドサイクレン」により得られる希土類錯体に対し、さらに遷移金属イオンを作用させ、レニウム(V)や白金(II)イオンとの複核錯体を合成した。本年度は、これらの多核錯体がもつ高カチオン性や、らせん構造、可視光吸収に着目し、溶液中でのアニオン性基質の捕捉や検出への応用を検討した。ラセミ体の溶液として存在するレニウム-希土類錯体の溶液に、不斉なカルボン酸アニオンを添加すると、対アニオン効果によって、多核錯体に「らせんキラリティー」が動的に誘起され、多核錯体の可視吸収帯に円二色性が現れた。白金-希土類錯体においては、キラルなジカルボン酸アニオンが基質選択的に複核錯体に配位して超分子錯体を形成し、「らせんキラリティー」が誘起することを見出した。また、白金錯体との相互作用において4種類の核酸中、グアニンのみに特異的な結合が見られた。これらの成果は、今後生体基質の円二色性や近赤外発光を利用した高感度検出への応用につながり重要である。 結晶構造の解明には至らなかったが、開発した「アームドサイクレン」配位子を用いると、常磁性の遷移金属イオンと希土類イオンの複核化も容易に実現できたことから、希土類イオンのf電子に由来する磁性と遷移金属イオンの磁性との相互作用についても今後検討する予定である。希土類錯体の特性は溶液内の基質の高感度検出に適しており、遷移金属イオンとの相乗効果の発現は、基質認識や発光・円二色性応答性の性能向上に極めて有効であることを実証できた。
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