研究課題/領域番号 |
20037015
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
牛山 浩 東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (40302814)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2009年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2008年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 不均一触媒 / 計算化学 / 量子化学 / 化学反応論 / 酸化反応 / 理論化学 / 化学反応動力学 / プロトン移動 |
研究概要 |
本年度は、具体触媒反応の例として、昨年度に引き続きイオン性結晶であるナノシート固体酸触媒におけるアルコールのエステル化反応と水酸化ルテニウムにおける2級アルコールのラセミか反応を取り上げた。ナノシート固体酸触媒に関しては、はじめに「表面」であることをきちんと反映するためにバンド計算を実行し、周期性を持った結晶構造、表面構造、電荷分布を決定した。次に、表面での触媒反応の研究を遂行するために、こうして決定された表面状態を十分に再現するように、表面のクラスターモデルの作成を行なった。モデルの有用性・適応範囲・量子論で扱う自由度やクラスターサイズの選択方法について、実験結果やバンド計算からのデータと比較検討しながら、表面の電子状態や不均一触媒反応の反応機構を解明し、触媒モデルを完成させた。この触媒モデルを使って、アルコールのエステル化反応の反応機構を調べ、実験事実を再現する結果が得られた。このことから、理論科学的手法を用いても、表面のモデル化さえしっかりとできれば、触媒反応にも応用できることが分かった。次に、水酸化ルテニウムに関しては、クラスターモデルを構築し、実験事実とあわせて反応機構に関して考察を行った。灰異数が6であることと電荷が+3であることを考慮し、モデルを作成した。このモデルを用いて、ラセミ化反応の反応機構を明らかにし、さらには酸化反応まで取り扱い、触媒サイクルをすべて網羅する計算を実行した。得られた結果は実験事実を再現するものであり、こうした計算科学的手法の有用性を示した。こうした研究を基に、表面における種々の時間-空間スケールでの緩和過程を記述するための基礎理論の開発を目指し、各スケール間のつながりを詳細に検討した.こうした研究を基に、今後も固体触媒表面の化学反応の統合的理解を目指した時間-空間マルチスケールの計算スキームの開発を進めていきたいと考えている。
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