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遷移金属/ルイス酸協奏触媒による不活性結合の新規変換反応

研究課題

研究課題/領域番号 20037035
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関京都大学

研究代表者

中尾 佳亮  京都大学, 工学研究科, 助教 (60346088)

研究期間 (年度) 2008 – 2009
研究課題ステータス 完了 (2009年度)
配分額 *注記
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2009年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2008年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード遷移金属 / ルイス酸 / 炭素-水素結合活性化
研究概要

多くの有機分子は,その表面を炭素・水素結合(以下,C-H結合と表記)によって覆われている.そのためこれを活性化して直接変換する反応は,分子を事前に官能基化する必要がないため原子効率にきわめて優れており,有機合成反応として理想的である.そのような観点からC-H結合の直接変換反応の開発は,近年世界中で最も活発に研究されている研究領域の1つであり,不飽和化合物への付加反応や,有機ハロゲン化物や有機金属反応剤とのカップリング反応などが相次いで報告されている.しかしながら,それらのほとんどがルテニウム,ロジウム,パラジウム触媒を用いるもので,反応性の低いC-H結合を活性化するために100℃以上の比較的過酷な反応条件を必要とする.本研究では,基質の配位性元素にルイス酸触媒を作用させることによって従来不活性なC-H結合を活性化し,これを穏和な条件下,切断・変換する新しい遷移金属触媒反応の開発を行ってきた.昨年度までに開発したピリジンとホルムアミドのC-H結合活性化法から,2-ピリドンのカルボニル酸素がルイス酸触媒に配位しても,ピリジンの活性化と同様にピリジニウム種を生じ6位C-H結合をニッケル触媒によって活性化・変換できるのではないかと着想した.期待通り,NyAlMe_3触媒存在下,2-ピリドンやウラシルの6位選択的なアルケニル化反応が立体および位置選択的に進行することをみつけた.カルベン配位子を用いると,ビニルアレーンへの付加も進行して,対応する6-アルキル化体が得られた.多置換ピリドンは,天然物や医薬品など生理活性物質に多く見られる構造である.また,多置換ピリジンやピペリジンなどの含窒素六員環化合物の合成前駆体としても有用である.しかしながら,母体ピリドンに直接かつ位置選択的に有機基を導入する手法は,5位でいろいろな求電子剤と反応させるものに限られていた.したがって本反応は,2-ピリドンの6位に直接有機基を導入できるきわめてユニークな合成反応である.

報告書

(2件)
  • 2009 実績報告書
  • 2008 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Direct Alkenylation and Alkylation of Pyridone Derivatives by Ni/AlMe_3 Catalysis2009

    • 著者名/発表者名
      Y.Nakao, H.Idei, K.S.Kanyiva, T.Hiyama
    • 雑誌名

      Journal of the American Chemical Society 131

      ページ: 15996-15997

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] C-C Bond Forming Addition Reactions by Nickel/Lewis Acid Catalysis2009

    • 著者名/発表者名
      Yoshiaki Nakao
    • 学会等名
      Rising Organic Chemists in Catalysis (ROCCAT)
    • 発表場所
      Munster (Germany)
    • 年月日
      2009-06-18
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] ニッケル/ルイス酸触媒による2-ピリドンおよびイミダゾールの位置選択的なアルケニル化反応2009

    • 著者名/発表者名
      Kyalo S. Kanyiva, 中尾佳亮, 檜山爲次郎
    • 学会等名
      日本化学会第89春季年会
    • 発表場所
      日本大学理工学部船橋キャンパス
    • 年月日
      2009-03-28
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [備考]

    • URL

      http://www.npc05.kuic.kyoto-u.ac.jp/npc05/Home.html

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書

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公開日: 2008-04-01   更新日: 2018-03-28  

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