研究課題/領域番号 |
20037045
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
生越 専介 大阪大学, 工学研究科, 教授 (30252589)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2009年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2008年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | ニッケル / ルイス酸 / カルボニル基 / 酸化的環化 / シクロプロピルケトン / アルキン / 環化付加反応 |
研究概要 |
ニッケルに配位した二分子の不飽和化合物が酸化的環化反応によりヘテロニッケラサイクルを与えることを見いだしていた。これらの酸化的環化反応は、ニッケルのみでは進行しないものも多い。しかしながら、実際の触媒反応においては効率よく酸化的環化反応を経由して化合物が得られている。このような反応においては、反応系中に存在する典型金属化合物がルイス酸として作用することも明らかになってきた。本研究課題では、ニッケルとアルミニウムとの協奏効果に基づく新たな触媒反応の開発を行ってきた。前年度までに得られた知見を足がかりに、ニッケル触媒と有機アルミニウム化合物が生み出す独特な協奏触媒機能をシクロプロピルケトンとアルキンとの反応に適用した。従来、シクロプロピルケトンはエノン類とのみ[3+2]環化付加反応を起こすことが知られていた。しかし、それ以外の基質との[3+2]環化反応は報告されていなかった。そこで、有機アルミニウム化合物存在下での触媒反応を検討した。従来の触媒反応条件下に有機アルミニウムを添加するだけでは、目的とする反応は進行しなかったが、配位子を存在させない触媒系においては目的とする触媒反応が効率よく進行した。ニッケル触媒、有機アルミニウムのどちらが欠けても、本反応は進行しない。また、反応時間は長くなるものの有機アルミニウムの添加量を20mol%に減らしても反応は触媒的に進行した。このように、ニッケル、アルミニウム化合物共に触媒として作用する協奏機能触媒を開発することに成功した。
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