研究課題/領域番号 |
20037052
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
徳永 信 九州大学, 理学研究院, 教授 (40301767)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2009年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2008年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 速度論的光学分割 / 反応次数 / 加アルコール分解 / 銅触媒 / 数値計算 / 金ナノ粒子触媒 / 官能基選択的還元 / ワンポット / 速度論的光学分割反応 / 反応速度比 / 選択性 / アズラクトン / 0次反応 |
研究概要 |
本年度は、従来から行っている0次反応のモデルの数値計算をさらに細かく実施し、各パラメーターが変化したときにどのような結果になるか、0次反応になる場合とならない場合の違いなどについて詳細な検討を行った。エナンチオ選択的反応では、生成物の鏡像体過剰率(ee)は変換率によらず一定である。一方で、ラセミ体に対して不斉反応を行う速度論的光学分割反応では、未反応原料と生成物のeeは、変換率(convn)に応じて変化する。従って選択性はeeでなく、基質エナンチオマー間の反応速度比k_R/k_S(=k_<rel>)で評価される。我々は以前0次反応の速度論分割の定量解析を初めて示した。0次反応の速度論分割の最も顕著な特徴は、生成物のeeの変化に現れる。1次反応では反応開始直後からeeが低下し始めるのに対し、0次反応では一定値を保つ。結果として、0次反応の方が、分割の効率が高くなる。我々は、異なる二つの反応機構が基質エナンチオマー間に働く場合、0次反応の速度論分割が可能であることを示している。速度式は、反応剤の濃度の項まで含んだ複雑な形(三元連立微分方程式)となっているので、数値計算でシミュレーションを行いeeの変化を示した。また、本領域で多数参加している固体触媒分野の研究も遂行した。金ナノ粒子触媒の官能基選択的水素化を利用したインドール誘導体のワンポット合成や、金ナノ粒子の水素スピルオーバーにより担体から活性種を出して行う反応などを遂行した。
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