研究課題/領域番号 |
20038038
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
戸田 幹人 奈良女子大学, 理学部, 准教授 (70197896)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2009年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2008年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 非定常現象 / 時系列解析 / ウエーブレット変換 / 特異値分解 / 生体分子 / 強レーサー場 / 反応動力学 / 機能発現 / 非定常性 / 化学反応 / ウエーフレット / カオス / 集団運動 / 相空間構造 / 生体反応 |
研究概要 |
実在系における反応過程の中でも、特に大自由度複雑系である生体分子や炭素クラスターに対して、非定常非平衡反応過程の動力学を解析する手法を開拓した。非定常性を抽出するためにウエーブレット変換を用い、さらに重要な自由度に縮約するために特異値分解を適用することで、大自由度系の反応過程における重要な反応自由度の抽出を行った。この方法は非常に一般的に有効である。この手法を、アデニレートキナーゼにおける大変形運動の分子動力学データや、脂肪酸の代謝に関連するタンパク質1TIBの分子動力学データ、さらには強レーザー場中の炭素クラスター解離過程の動力学データの解析に適用して、その有効性を検証した。 アデニレートキナーゼでは、従来知られていた蝶番的な変形運動に加えて、2次構造が部分的に壊れる集団運動の可能性を指摘した。1TIBでは、ドッキング過程で重要となる集団運動の卓越性を示し、機能発現に関して近年提唱されたpopulation shift説の可能性を見出した。炭素クラスターでは、レーザー場中に置ける振動エネルギーの分配と再集中の過程を見出し、そのメカニズムを解明する端緒についた。 以上の時系列解析で重要な役割を果たす特異値分解に関しても、ランダム行列理論の立場から解析を行った。特にラゲール分布と固定跡分布に関して特異値の一体分布の厳密解を求め、数値計算との一致を確認した。これらのランダム行列理論は、時系列解析において、重要な自由度を抽出するために有用となることが予想される。実在系の反応過程に対する応用は今後の課題である。
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