研究課題/領域番号 |
20039007
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
宮林 謙吉 奈良女子大学, 理学部, 准教授 (40273833)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2009年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2008年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 無機シンチレーター / 放射線耐性 / 電磁カロリメーター / 放射線損傷 |
研究概要 |
Pr添加LuAGシンチレーターに加え、BSOシンチレーターにも着目し、GEANT4ソフトウエアを用いたシミュレーションを行い、期待される性能について評価するとともに、ガンマ線と中性子線による放射線耐性試験を行った。シミュレーションによる性能評価は、この二つのシンチレーターの密度およびモリエール半径が互いに近い値であることから、代表してBSOをとりあげ、CsIシンチレーターの場合と比較した。既存のBelle実験で用いられているCsIシンチレーターの長さは30cmで16輻射長に対応する。BSOでは長さ23cmのシンチレーターで20輻射長に対応し、電磁カスケードシャワーの漏れが約半分になる。このため、1GeVのガンマ線に対するエネルギー分解能は、30cm長のCsIでは1.5%であるのに対して23cm長のBSOでは0.8%と顕著に改善することがわかった。放射線耐性についてはガンマ線で最大100グレイ、中性子で最大10^<12>neutrons/cm^2までの照射を行った。ガンマ線についてはどちらのシンチレーターも顕著な光量低下は見られなかった。中性子ではBSOは10^<12>neutrons/cm^2を被曝しても8%の光量低下で実用上問題ないが、Pr添加LuAGシンチレーターは同量の被曝で35%の光量低下を起こしてしまうことがわかった。
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