研究課題/領域番号 |
20040005
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
戸谷 友則 京都大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (90321588)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2009年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2008年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 銀河サーベイ / 宇宙諭 / バリオン震動 / ダークエネルギー / 宇宙論 / バリオン振動 |
研究概要 |
宇宙膨張を加速するダークエネルギーの謎は、現代物理学および天文学上の最大の難問である。超広視野の大規模銀河分光サーベイによるバリオン振動測定は、宇宙物理的な系統誤差が少ないダークエネルギーへのアプローチとして世界的に期待されている。銀河の密度揺らぎのパワースペクトルに現れるバリオン振動スケールは基礎物理過程がよく理解されているので、このスケールを「ものさし」として使うことで、宇宙の幾何学的構造を精密に測定することができる。FMOSを用いてバリオン振動探査を行おうという計画が日英豪のFMOSチームを中心に検討されている(FastSound計画)。平成21年度においては、具体的なサーベイデザインの検討がさらに進んだ。最も大きな進展は、FMOSの試験観測のデータがついに出てきて、実際の感度をもとにターゲット選択を議論できるようになったことである。実際にSXDSやCFHTLSの領域を観測し、サーベイに必要なターゲット選択の手法が実際に有効であることを示すデータが出てきつつある。また、6月のイギリス、オックスフォードでの日英ミーティングでは、バリオン震動の他、赤方偏移空間歪曲を用いた重力理論の制限によるダークエネルギー研究も重要なサイエンス目標として認知された。22年夏と予想される戦略枠プロポーザルの作成に向けて、さらにサーベイデザインの精度を高めてゆく。そのための、様々な系統誤差の検討を行いつつある。たとえば、撮像サーベイにおける測光精度や、FMOSの視野形状などに起因するサーベイ領域の非一様性、FMOSにおけるOH夜光除去に伴う特定の赤方偏移の銀河の欠損などが与える影響を、現実的なシミュレーションなどをもちいて正確に見積もり始めた。
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