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非磁性金属と接合した窒化鉄薄膜を用いた高効率スピン源の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20042002
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関東北大学

研究代表者

角田 匡清  東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (80250702)

研究期間 (年度) 2008 – 2009
研究課題ステータス 完了 (2008年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2008年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードスピンエレクトロニクス / スピン偏極 / 窒化鉄 / トンネル磁気抵抗効果 / 巨大磁気抵抗効果
研究概要

最近の理論研究によれば、Fe_4Nはフェルミ準位における状態密度の分極は0.6程度であり、いわゆるハーフメタルではないが、各電子軌道の電気伝導性まで考慮に入れた計算では、伝導率のスピン偏極率は-1となり、高効率のスピン源となることが期待できる。本研究では、Fe_4Nを用いた高効率スピン源の開発を目的として研究を行った。良質なFe_4N薄膜を形成するために、新たに(001)配向したエピタキシャルCu下地膜を開発してFe_4N薄膜を作成した結果、Fe_4Nの結晶品質が格段に向上し、従来の磁気抵抗変化率に比較して3倍以上の性能向上が得られ、室温において最大-75%の負のトンネル磁気抵抗変化率を得た。このことから、トンネル注入法によれば、Fe_4N内の伝導電子の大きなスピン偏極率を保ったままスピン源として機能させることができることが明らかとなった。一方で、非磁性金属(Cu)薄膜と接合したFe_4N/Cu/Fe_4N/MnIrもしくはFe_4N/Cu/CoFe/MmIr型のスピンバルブGMR薄膜を形成し、電子ビーム描画法により微細加工したCPP-GMR素子においては、期待に反して大きな磁気抵抗変化率が得られなかった。このことはFe_4N内部を伝導している高スピン偏極した伝導電子が、非磁性金属(Cu)層にそのスピン偏極率を保ったまま注入されていないことを示唆している。今後、金属伝導型の高効率スピン源としてFe_4N薄膜を機能させるためには、接合する非磁性金属種を変化させ、ヘテロ接合界面においてスピン反転が生じないような材料系を開発する必要があることが明らかとなった。

報告書

(1件)
  • 2008 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 75% inverse magnetoresistance at room temperature in Fe4N/MgO/Co FeB magnetic tunnel junctions fabricated on Cu underlayer2009

    • 著者名/発表者名
      Y. Komasaki
    • 雑誌名

      Journal of Applied Physics 105

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 75% inverse TMR at room temperature in. Fe_4N/MgO/CoFeB-MTJs2008

    • 著者名/発表者名
      Y. Komasaki
    • 学会等名
      53^<rd> Annual Conference on Magnetism and Magne tic Materials
    • 発表場所
      米国、オースチン
    • 年月日
      2008-11-11
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] Cu下地上に作成したFe_4NIMgO/CoFeB-MTJのインバースTMR効果2008

    • 著者名/発表者名
      駒崎洋亮
    • 学会等名
      日本磁気学会
    • 発表場所
      多賀城
    • 年月日
      2008-09-14
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書

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公開日: 2008-04-01   更新日: 2018-03-28  

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