• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

原子層制御蒸着法および局所磁性測定法を用いた高スピン分極合金の探索

研究課題

研究課題/領域番号 20042007
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

壬生 攻  名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (40222327)

研究期間 (年度) 2008
研究課題ステータス 完了 (2008年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2008年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワードスピントロニクス / 高スピン分極率 / 原子層制御蒸着法 / メスバウアー分光 / ホイスラー合金 / 磁気抵抗効果 / 局所磁性 / 界面磁性
研究概要

スピントロニクスの分野では, 伝導電子が100%スピン分極した物質である「ハーフメタル」の候補として, ホイスラー合金薄膜が精力的に研究されている. 当研究グループでは, 薄膜成長を原子層レベルで制御することによって合金規則度や界面原子種・界面構造が制御されたL2_1型ホイスラー合金やそれと類似構造をもつ新規合金の薄膜を作製し, 原子核をプローブとした局所的な磁性測定手段であるメスバウアー分光法や放射光核共鳴散乱法を用いて規則度の乱れや界面の影響を精密に評価することによって, 他の研究グループとは違った視点から高スピン分極合金の探索にブレイクスルーをもたらすことを目指している.
平成20年度は, L2_1型Co_2MnSnホイスラー合金を中心に, 原子層制御交互蒸着法よって作製した合金薄膜および強磁性トンネル接合における局所磁性・界面磁性および磁気抵抗効果について調べた. Co_2MnSn強磁性層とMgOバリア層からなる磁気トンネル接合においては, 大きなトンネル磁気抵抗効果が得られるには至らなかったが, 局所磁性と磁気抵抗効果の相関を示すデータが得られた. 一方, 界面における局所磁性を調べるために作製したCo_2MnSnとAgの多層膜においては, 構成元素原子層の蒸着順にかかわらず, Co_2MnSn界面がCo原子で終端していることを示唆するデータが得られた. また, Co_2MnSnとCrの多層膜においては, 強磁性の発現に最低限Co/MnSn/Co/MnSn/Coの原子積層ユニットが必要であることがわかった. 以上のように, ホイスラー合金薄膜やそれを用いた磁気トンネル接合の局所磁性に関するユニークな情報が得られ, ホイスラー合金系磁気トンネル接合で問題とされている磁気抵抗変化率の大きな温度依存性の原因解明になどに向けて, 今後の研究の足がかりが得られた.

報告書

(1件)
  • 2008 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Co_2 MnSnホイスラー合金薄膜の局所磁性評価とトンネル磁気抵抗特性2009

    • 著者名/発表者名
      権藤大輔, 他
    • 雑誌名

      Journal of Magnetics Society of Japan 33

      ページ: 100-104

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] Co_2MnSnホイスラー合金薄膜の局所磁性とトンネル磁気抵抗効果2009

    • 著者名/発表者名
      壬生攻, 他
    • 学会等名
      日本物理学会第64回年次大会
    • 発表場所
      東京都豊島区
    • 年月日
      2009-03-28
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] 原子層制御交互蒸着法で作製したSn系ホイスラー合金薄膜の局所磁性と磁気抵抗効果2009

    • 著者名/発表者名
      壬生, 攻
    • 学会等名
      第10回メスバウアー分光研究会シンポジウム
    • 発表場所
      東京都文京区
    • 年月日
      2009-03-26
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] ^<119>Sn核共鳴散乱法を用いたホイスラー合金系薄膜の磁性探査2009

    • 著者名/発表者名
      壬生, 攻
    • 学会等名
      第3回核共鳴散乱研究会
    • 発表場所
      兵庫県佐用郡佐用町
    • 年月日
      2009-03-11
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] Co_2MnSnホイスラー合金薄膜の局所磁性評価とトンネル磁気抵抗特性2008

    • 著者名/発表者名
      権藤大輔, 他
    • 学会等名
      第32回日本磁気学会学術講演会
    • 発表場所
      宮城県多賀城市
    • 年月日
      2008-09-13
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] Nuclear Resonant Time Spectra for ^<119> Sn in Co_2 TiSn Hensler Alloy Films2008

    • 著者名/発表者名
      Edi Suharyadi, et.al.
    • 学会等名
      第32回日本磁気学会学術講演会
    • 発表場所
      宮城県多賀城市
    • 年月日
      2008-09-12
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [備考]

    • URL

      http://kinou.elcom.nitech.ac.ip/mibu_lab/

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書

URL: 

公開日: 2008-04-01   更新日: 2018-03-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi