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表面プラズモン吸収励起光触媒反応の機構解明と高効率化

研究課題

研究課題/領域番号 20043003
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関北海道大学

研究代表者

大谷 文章  北海道大学, 触媒化学研究センター, 教授 (80176924)

研究期間 (年度) 2008
研究課題ステータス 完了 (2008年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2008年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード表面プラズモン共鳴吸収 / 光触媒反応 / 作用スペクトル解析 / 金微粒子 / 酸化チタン / アナタースとルチル / 拡散反射スペクトル / シリカ
研究概要

さまざまな市販酸化チタン粉末に光析出法により金を析出させたところ, 紫あるいは灰色に着色した. 拡散反射スペクトルにおいては, 可視光領域に強い吸収が認められた. 幅広い可視光吸収, すなわち表面プラズモン共鳴(SPR)吸収のピーク波長と粒子径について, もちいた酸化チタンの粒径依存性を調べると, 金粒子が大きくなるとともにSPRピーク波長が長波長側にシフトした. また, 酸化チタンの粒径が大きくなると金粒子の粒径が大きくなる傾向は, 酸化チタンの結晶構造とは無関係であった. いくつかの金担持酸化チタンについて作用スペクトルを測定すると, いずれも拡散反射スペクトルと類似していたことから, この反応が金粒子のSPR吸収により開始されることが明らかになった. 拡散反射スペクトルにあらわれるいくつかの幅広いバンドは粒径のちがいや, 粒子の異方性にもとづくものと考えられるが, 作用スペクトルも同様に変化したことから, SPR吸収であれば同様の光反応を誘起するものと思われる. また, 光触媒反応速度におよぼす金の粒子径の影響を検討したところ, 酸化チタンがアナタースとルチルのいずれの場合でも, 金の粒径とともに速度は大きくなった. 金の粒径の増大とともにSPR吸収のピーク波長が長波長側にシフトするので, 金の粒子径が増大すると光吸収強度が増大するが, それ以上に速度が大きくなっているものと考えられ, 酸化チタンの粒径による速度の増大効果も考えられる. 金コロイドをシリカに担持して, 金担持酸化チタンと同様の実験条件において可視光(>450nm)を照射してもほとんど反応が進行しないこと, 酸化チタンの紫外光誘起光触媒反応において酸素の還元反応が酸化チタン上で進行すると考えられていることなどから, 金のSPR吸収により開始する有機化合物の酸化反応の機構として, 金から酸化チタンへの電子注入と, 注入された電子による酸素の還元が推測された.

報告書

(1件)
  • 2008 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] isible light-induced photocatalytic reaction of gold-modified titanium (IV) oxide particles : action spectrum analysis2009

    • 著者名/発表者名
      Kowalska, E. ; Abe, R. ; Ohtani, B
    • 雑誌名

      Chem. Commun

      ページ: 241-243

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] Visible-Light-Induced Photocatalysis through Surface-Plasmon Excitation of Noble Metals on Titania Surface2008

    • 著者名/発表者名
      Ewa Kowalska, Ryu. Abe and Bunsho Ohtani
    • 学会等名
      5th European Meeting on Solar Chemistry and Photocatalvsis : Environmental Applications (SPEA5)
    • 発表場所
      Palermo, Italy
    • 年月日
      2008-10-08
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書

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公開日: 2008-04-01   更新日: 2018-03-28  

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