研究課題/領域番号 |
20043026
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
新留 康郎 九州大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (50264081)
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研究分担者 |
桑原 穣 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 助教 (60347002)
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研究期間 (年度) |
2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2008年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 金ナノロッド / コアシェル粒子 / 表面プラズモンバンド / 銀ナノロッド / ナノ粒子の形状制御 |
研究概要 |
金ナノロッドは棒状の金ナノ粒子であり、その均一な形状故に特徴的な表面プラズモンバンドを有しており、その強度やピーク波長はナノロッドの形状に依存することが知られている。異方的な形状を有するナノ粒子は形状の均一性が必ずしも高くないものがほとんどであり、金ナノロッドの形状均一性は特筆すべきレベルである。本研究では金ナノロッド表面に銀のシェルを形成し、その厚みを精密に制御する調製法を確立した。2層シェルなど複雑な構造を有する金属ナノ粒子、さらにその凝集体がどのようなプラズモンを有するかを定量的に実験・解析した例はこれまでにない。これらの定量的な調製方法を確立した。本研究で得られた金一銀コアシェルナノロッドはほぼ完全な銀ナノロッドとしての分光特性を有し、そのTEM像や分光特性から極めて形状均一性に優れていることを明らかにできた。シェルの厚みに依存して表面プラズモンの特性は連続的に変化し、プラズモンの制御が可能であることがわかった。一連のスペクトルを解析することにより、コアシェル構造とプラズモンの相関を定量的に理解した。さらに、金ナノロッドの凝集状態を水溶性高分子と金ナノロッドとの混合によって制御し、プラズモンバンドの変化との相関を検討した。凝集体形成の制御性が必ずしも高くなく、定量的な議論は実現できなかったが、一連の実験の条件の中で特異な分光特性を示すものがあり、異方性粒子の凝集状態の異方性制御が実現できることを明らかにできた。
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