研究課題/領域番号 |
20046008
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
石田 憲二 京都大学, 理学研究科, 教授 (90243196)
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研究期間 (年度) |
2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2008年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | Frustration / 三角格子 / NMR / NQR / μSR |
研究概要 |
本研究課題では、フラストレート系磁性体の中でも最も簡単な二次元三角格子物質に絞って、低温で実現している磁気状態を微視的な測定である核磁気共鳴(NMR)、核四重極共鳴(NQR)、ミユオン回転(mSR)の実験から明らかにしていく。 我々は、二次元三角格子物質NiGa_2S_4においてGa-NMRとNQRを行い、比熱の12Kに見られるブロードなピークあたりでNiのスピンdynamicsがslowing-downすることや、このslowing-downの温度域が非常に広いこと、さらに静的な不均一な内部磁場は十分低温になって見られることなどを示し、10Kあたりで見られる磁気異常は通常の磁気秩序とは異なる性質を持つことを明らかにした。さらに詳細なμSR実験から、内部磁場が現れる温度は8.5Kで帯磁率のkinkの温度に対応すること、μSR実験からも内部磁場が現れたのちも直ちにスピンdynamicsは静的になるのではなく、広い温度域で揺らいでいることが明らかになった。また最近の交流帯磁率の周波数依存性から、転移後NQR信号が現れ始める2Kあたりでスピンdynamicsは静的になることを示す結果も得られた。 様々な実験結果を考え合わせると、12Kにブロードなピークを示し低温でT^2の温度依存性を示す比熱の振る舞いは、異常なスピン凍結の振る舞いとは考えにくく、他の物理量によって支配されていると考えられる。比熱と帯磁率の異なる振る舞いは、「Z2ボルテクス」のシナリオで理解される可能性を指摘した。
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