研究課題/領域番号 |
20052003
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小椋 利彦 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (60273851)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
2009年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2008年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 機械的刺激 / 細胞骨格 / 遺伝子発現 / 心臓 / miRNA |
研究概要 |
これまでの研究から、ANF(atrial natriuretic factor、循環血液量の増大による心筋伸展などの機械的刺激によって発現誘導される利尿ホルモン)遺伝子プロモーターの活性化には、Tbx5、MKL2の両者の存在が必要で、この時、数百倍の転写活性化がおこる。興味深いことに、ゼブラフィッシュの心臓では、心筋の拍動が開始して2~3時間後には核内に局在し、心拍を起こさないようにすると細胞質に残ったままになることがわかり、その機能の心拍依存性を確認できた。すなわち、拍動開始によってMKL2は核内に移行してTbx5による転写を強力に活性化し、発生制御をgenetic programからepigenetic programに切り替える。また、マウスにおいても大動脈結紮によって心臓に物理的負荷をかけるとMKL2の核内局在量が上昇することがわかった。これは、循環系の恒常性にMKL2が関与していることを示唆している。加えて、心拍依存的な機能、心拍依存的な発現をする因子の同定、単離を行ない、miR-21、miR-143を見出した。心拍を止めると2~3時間でその発現は消え、薬剤を洗い流して心拍を再開させると2~3時間で発現が回復する。この新規の心拍依存性を解明するため、miR-21 promoterを同定し、EGFP遺伝子をつないでトランスジェニックゼブラフィッシュを作ったところ、EGFPの発現に心拍依存性が確認できた。また、心臓以外の組織でも力刺激に反応してEGFPの発現上昇が起こることが確認できた。
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