研究課題/領域番号 |
20052028
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
広海 健 国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 教授 (70291888)
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研究分担者 |
浅岡 美穂 国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 助教 (40370118)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
2009年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2008年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | ショウジョウバェ / 転写因子Seven-up / グリア / NGB / Notchシグナル / ショウジョウバエ / 細胞運命決定 / 核内リセプター / Seven-up / 転写因子 / COUP-TF / 複眼 |
研究概要 |
ショウジョウバエにおける神経幹細胞様の細胞であるNeuroglioblast(NGB)は多種類のニューロンとグリアを産み出す。転写因子Seven-upはNGBで一過的に発現し,NGBが正確に分裂回数を刻むことに寄与している。今回、Seven-upはグリアにおいてはグリアの移動が終わるステージから後期胚まで持続的に発現していることを明らかにした。これらSeven-upが発現しているグリアの一部は、ショウジョウバエにおける血液脳関門として重要な働きをしている細胞である。この血液脳関門はショウジョウバエにおいて体液と神経系を隔てる重要な組織である。Seven-up変異体ではグリアの数にはほとんど変化は無かったが、一部のグリア細胞の位置に異常が認められた。血液脳関門を構成するグリアの成熟過程については現在のところほとんど知られてはおらず、今回の結果が新たな突破口となると考えられる。 一方、グリア特異的前駆細胞から産み出されるLogitudinal Glia(LG)はNotchシグナルのON/OFFにより2種類に分けることが出来る。今回我々は、LGにおいてNotchシグナルが活性化されているにも関わらず、この2種類のグリアの個性が失われる変異体を単離することに成功した。これらの変異体は転写因子をコードしており、Notchシグナルが特定のグリアを産み出すための分子環境(コンテキスト)を与えていると考えられる。Notchシグナルは発生段階において多くの場面で繰り返し使われており、如何にして下流標的因子を選択しているのかは大きな問題であったが、今回の我々の結果はこの間題を解決できる手掛かりなると考えられる。
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