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G蛋白質によって制御される翻訳終結と共役したmRNA動態

研究課題

研究課題/領域番号 20054017
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

細田 直  名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 助教 (40438198)

研究分担者 星野 真一  名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (40219168)
研究期間 (年度) 2008 – 2009
研究課題ステータス 完了 (2009年度)
配分額 *注記
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
2009年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2008年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワードG蛋白質 / 翻訳制御 / mRNA動態 / mRNA分解
研究概要

翻訳終結反応過程では、tRNA類似構造をとることにより終止コドンを認識するeRF1およびG蛋白質eRF3の2種類の因子が関わる。eRF3はeRF1をリボソームAサイト上の終止コドンまで運搬する機能を担う。先に当研究室では、翻訳終結反応にともない、eRF3を介してmRNA分解の律速段階である3'末端poly(A)鎖短縮化が促進されることを明らかにした。G蛋白質eRF3は、翻訳終結反応のみならず、mRNA分解を制御する役割を担う。一方、近年mRNA品質管理において機能する分解経路が明らかにされた。ナンセンスコドン介在型mRNA分解(N onsense-mediated mRNA decay ; NMD)、終止コドンリードスルー型mRNA分解(Non-stop decay ; NSD)、リボソーム停止型mRNA分解(No-go decay ; NGD)であり、いずれもリボソームのmRNA上における一時停止が分解の引き金となる。eRF3を介したmRNA分解と類似の機構がはたらくと想定されるものの、これら経路については不明な点が多く残されている。本研究では、eRF3およびその類似G蛋白質eRFSに着目して、NSDの分子機構について解析を進めた。
終止コドンをmRNA上より全て除いたレポータを作製し、哺乳動物細胞におけるNSDについて解析を行ったところ、終止コドンを持たないmRNAの速やかな分解が確認された。また、poly(A)鎖短縮化については、終止コドンを持たないmRNAと正常なmRNAとの間において顕著な差は認められなかった。eRF3およびeRFSのNSDへの関与を、siRNAを用いたノックダウンにより検討した。eRFSのノックダウンによりNSDの抑制が認められた。eRF3ではこの抑制は認められなかった。mRNAの3'から5'方向への分解にはエキソソーム複合体がその役割を担う。eRFSとエキソソーム複合体の間において相互作用が観察された。一方、eRF3においてはこの相互作用は認められなかった。哺乳動物のNSDにおいては、3'末端においてストールしたリボソームにeRFSが導入されることが引き金となっており、またeRFSはエキソソーム複合体をmRNA3'末端に導入することで終止コドンを持たないmRNAを速やかに分解すると推察された。

報告書

(2件)
  • 2009 実績報告書
  • 2008 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2010 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (7件)

  • [雑誌論文] Upfl phosphorylation triggers translational repression during nonsense-mediated mRNA decay2008

    • 著者名/発表者名
      Olaf Isken, Yoon Ki Kim, Nao Hosoda, Greg L. Mayeur, John W.B. Hershey, Lynne E. Maquat
    • 雑誌名

      Cell 133

      ページ: 314-327

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 脊髄小脳変性症の原因遺伝子Ataxin-2の生理的役割2010

    • 著者名/発表者名
      成瀬貴文, 的場洋子, 細田直, 星野真一
    • 学会等名
      日本薬学会東海支部大会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2010-07-11
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] ナンセンス変異を有する異常mRNAの分解機構(NMD)の解明2009

    • 著者名/発表者名
      齊藤修平
    • 学会等名
      次世代を担う若手ファーマ・バイオフォーラム2009
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2009-11-14
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] ストレスによる翻訳終結因子eRF3/GSPT1プロセシングの分子機構の解析2009

    • 著者名/発表者名
      橋本芳史, 細田直, 星野真一
    • 学会等名
      日本薬学会東海支部大会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2009-07-11
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] 癌抑制遺伝子BTGの生理的役割の解析2009

    • 著者名/発表者名
      山岸良多, 細田直, 岩松明彦, 星野真一
    • 学会等名
      日本薬学会東海支部大会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2009-07-11
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] 癌抑制遺伝子産物TobはmRNA分解を制御する2008

    • 著者名/発表者名
      尾上耕一、細田直、船越祐二、星野真一
    • 学会等名
      日本薬学会東海支部大会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2008-07-05
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] 翻訳終結因子eRF3/GSPT1の核-細胞質間シャトリングの生理的役割2008

    • 著者名/発表者名
      熊谷直道、細田直、星野真一
    • 学会等名
      日本薬学会東海支部大会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2008-07-05
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] テロメラーセRNAの成熟化機構の解析2008

    • 著者名/発表者名
      吉田拓生、船越祐二、細田直、星野真一
    • 学会等名
      日本薬学会東海支部大会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2008-07-05
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書

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公開日: 2008-04-01   更新日: 2018-03-28  

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