研究課題/領域番号 |
20054024
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
前濱 朝彦 国立感染症研究所, 細胞化学部, 室長 (40322755)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2009年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2008年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | シグナル伝達 / タンパク質合成 / GTP結合タンパク質 / GTP結合蛋白質 / mTOR |
研究概要 |
本研究は、細胞が栄養素(特にアミノ酸)を感知するメカニズムにおいてGTP結合タンパク質群がどのように関わっているかを明らかにすることを目的とする。本年度の研究では、これまでに見いだした低分子量GTP結合タンパク質(Rheb、RalA、Rag)間のクロストークを中心にシグナル分子群のマッピングを行い、(1)いずれのシグナル系を阻害した場合にも細胞外アミノ酸に応答したmTORC1活性化が阻害されること、(2)いずれのシグナル系の(恒常的活性化型変異体の発現による)人為的活性化も他のシグナル経路の阻害によって部分的に抑制されることなどから、これらのGTP結合タンパク質を介する細胞内シグナルが互いに並列に機能していることを見いだした。さらにこれらの知見に加えて、(1)細胞外アミノ酸に応答して細胞内カルシウム濃度の一過的上昇が起こること、(2)膜透過性カルシウムキレーターであるBAPTA-AM処理によってmTORC1活性化が阻害されること、(3)細胞外アミノ酸に応答したカルシウム上昇およびmTORC1活性化がPLC阻害剤で抑制されることなどから、PLC上流に位置する三量体GTP結合タンパク質がアミノ酸感知シグナルに関わっている可能性を見いだした。このような三量体GTP結合タンパク質の関与はさらに形質膜上の受容体の存在を示唆しており、今後アミノ酸感知シグナルの全貌を明らかにする上で重要な知見になると考えられる。
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