研究課題/領域番号 |
20055015
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
立石 智 熊本大学, 発生医学研究所, 講師 (00227109)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2009年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2008年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | Rad18 / 53BP1 / DNA2重鎖切断損傷 / ユビキチン / NHEI |
研究概要 |
紫外線の照射またはメチル化剤の処理などにより、複製が停止することにより、Rad18タンパクは損傷乗越え複製酵素ηを伴って複製停止部位に集積し、PCNAをモノユビキチン化することを介して損傷乗越え複製を誘導する。この機構によりゲノムの安定性が保たれている。今回、放射線照射によりDNA2重鎖切断損傷に応答して、Rad18が修復に関与していることを明らかにした。DNA切断部位にRad18が集積する。細胞周期がG1期でのRad18の集積は、53BP1依存的であった。放射線照射による損傷後に、Rad18と53BP1の相互作用がみられた。この相互作用はRad18のzinc fingerドメインを介していた。精製したRad18タンパクは、in vitroで53BP1のK1268サイトをユビキチン化する活性があった。 この部位に変異をもつ53BP1を細胞に導入したところ、53BP1の動的安定性が低下することがわかった。Rad18欠損または53BP1欠損ニワトリ細胞(DT40)は、細胞周期がG1期でX線に対する感受性が最大になった。また、Rad18と53BP1遺伝子は、X線感受性に関してエピスタチックな関係性を示した。Rad18欠損マウス細胞も、細胞周期がG1の時にX線に感受性を示した。以上の結果から、Rad18はDNA2重鎖切断損傷に応答して切断部位に集積し、53BP1をモノユビキチン化することを介して53BP1を安定化し、これにより切断損傷の修復を促進していると結論した。
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