研究課題/領域番号 |
20056013
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
洪 繁 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (90402578)
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研究分担者 |
石黒 洋 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 准教授 (90303651)
山本 明子 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 助教 (60402385)
有村 奈利子 玉川大学, 脳科学研究所, COE准教授 (20420375)
相馬 義郎 慶応義塾大学, 医学部, 准教授 (60268183)
後藤 秀実 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10215501)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
2009年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2008年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 膜輸送複合体 / CFTR / SLC26 / 低分子量G蛋白質 / STASドメイン / SLC26輸送体 / 低分子量G蛋白 |
研究概要 |
膵導管細胞は全身の上皮膜中で、最も高い濃度の重炭酸イオン(HCO_3^-:~125mM)を含むアルカリを分泌する。これまでの我々自身の研究で、このアルカリ分泌には膵導管細胞管腔膜に発現するCFTR(Cystic Fibrosis Transmembrane conductance Regulator)クロライド(Cl^-)チャネルとSLC(Solute Carrier)26輸送体の働きが重要であることを明らかにしてきた。特にSLC26陰イオン交換輸送体は、CFTRが導管細胞管腔内に分泌したCl^-を吸収し、交換にHCO_3^-を分泌することで膵液中の高いHCO_3^-濃度維持に働いている。本研究では、膵導管細胞における重炭酸イオン輸送調節機構を明らかにするために、SLC26輸送体の細胞内STAS(Sulfate Transporter Anti-Sigma factor antagonist)ドメインに結合する新規蛋白の同定を試みた。GSTタグを付加したヒトSLC26A6 STASドメインをベイトにして、ヒト膵癌細胞株Capan-1の細胞溶解液中に存在するSTAS結合新規蛋白をpull down法で同定した。その結果、guanine nucleotide exchange factor(GEF)ドメインを持つGEF蛋白及びGTPase Activating Protein(GAP)を持つGAP蛋白が同定された。これらの蛋白はA6-STASドメインと結合することが免疫沈降法で確認され、またこれらの蛋白と全長のSLC26A6をCOS7細胞に共発現させるとGEF蛋白はSLC26A6の陰イオン交換輸送活性を活性化し、反対にGAP蛋白はSLC26A6の陰イオン交換輸送活性を抑制することが確認された。SLC26輸送体ファミリー蛋白は、すべてのisoformが細胞内STASドメインを有しているが、SLC26輸送体はこれらのGEFやGAP蛋白により正又は負に活性制御を受けている可能性が明らかとなった。
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