研究課題/領域番号 |
20057010
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
川瀬 栄八郎 京都大学, 再生医科学研究所, 講師 (70402790)
|
研究期間 (年度) |
2008 – 2009
|
研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
|
配分額 *注記 |
4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2009年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2008年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | 細胞外環境 / ニッチェ / 幹細胞 |
研究概要 |
幹細胞ニッチェの形成と維持機構における細胞外環境の役割について主にショウジョウバエの系を用いて研究を進めている。ショウジョウバエの精巣においてはいくつかの研究からハブと呼ばれる構造が生殖幹細胞の未分化維持に不可欠な役割をしていることが明らかとなっているが、それ以外についてはほとんど検討されていないのが現状である。そこで、われわれは生殖幹細胞の近くに存在するシスト細胞に着目し、シスト細胞がハブ同様に生殖幹細胞の未分化維持に重要な役割を果たしているのかについて検討を行い、もし重要な役割をしているのであれば、その機構を明らかにしていきたいと考えている。当該年度においては、シスト細胞特異的に遺伝子発現を制御する系を構築し、検討を進めた。その結果、従来見いだせなかったシスト細胞が生殖幹細胞の未分化維持に不可欠な役割を果たしていることを明らかにすることができた。そして、シスト細胞におけるJAK-STATシグナルの関与などが重要な役割を果たしていることを見出し、現在論文投稿中である。 また近年培養細胞においても、ニッチェという概念は提唱されてきており、細胞外環境を容易にコントロールできる培養系を用いて、幹細胞の未分化維持あるいは分化機構について優秀な解析系となることから、その基盤作りについて目指している。その中で本年度は昨年に引き続きヒトES細胞を用いて特に細胞外環境という側面からいくつかの成果を論文発表まで到達することができた。これらの成果は培養細胞におけるニッチェという理解していく上で価値のあるモデル系であり、今後その分子的機構の詳細を明らかにしていきたい。
|