研究課題/領域番号 |
20057026
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
穂積 勝人 東海大学, 医学部, 准教授 (30246079)
|
研究期間 (年度) |
2008 – 2009
|
研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
|
配分額 *注記 |
5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
2009年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2008年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
|
キーワード | 膵臓 / Notchリガンド / 初期発生 / Hes1 / Ngn3 / Ptf1a / 胸膜 / 骨髄 / 骨芽細胞 / Notch / Jagged1 |
研究概要 |
膵発生過程におけるDll1、Jagged1の役割 膵内分泌細胞分化に必須の転写因子:Ngn3が、Notch下流にて機能するHes1の標的遺伝子であることから、膵細胞分化にNotchシグナルが寄与することは早くから想定されていた。また、Notchシグナル伝達分子:Rbpjの消失が顕著な膵発生異常を呈することからも、Notchシグナルの重要性が推察されていた。しかし近年、Rbpjが膵発生に必須の転写因子(Ptf1aと結合しその機能発現に必須の役割を担うこと、膵細胞に主として発現するとされたNotch1/2の二重遺伝子欠損マウスでは膵発生異常がきわめて微弱なことが示され、膵発生におけるNotchシグナルの役割には疑問が呈されていた。我々は、膵未分化上皮細胞(CD49f+CD326+)にてNotch1、Notch2およびNotch3が発現することを見出し、Notch分子群に機能的重複がある可能性を示唆した。また同細胞にDll1、Jagged1が発現することを確認した。そこで、ptf1a-Cre、Dll1-、Jagged1-floxedマウスを作製・解析し、(1)未分化内分泌細胞への分化亢進、(2)腺房組織の減少、(3)膵管の異常拡大、(4)ラ島構造の異常とα/β細胞比の上昇等の異常形質を伴う、膵臓の発生不全を見出した3これらの結果から、Dll1、Jagged1に由来するNotchシグナルが膵未分化上皮細胞間で誘導され、膵細胞系譜の決定およびその発達に重要な役割を担うことが明らかになった。今後、分化環境を供する間葉系細胞(Notchリガンドの発現が観察される)の寄与についても検討したい。
|