研究課題/領域番号 |
20058004
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山口 良文 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教 (10447443)
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研究分担者 |
三浦 正幸 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (50202338)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
2009年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2008年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | アポトーシス(細胞死) / カスパーゼ / 組織サイズ / 発生生物学 / 神経発生 |
研究概要 |
脳神経系発生過程では細胞増殖・細胞分化・細胞死が時空間的に協調して生じ、適切なサイズ・形態の組織が形成される。近年、生細胞間の相互作用に加え、死細胞と生細胞の相互作用が増殖や分化などに影響を与えうることが示唆され始めている。しかしながら、大量の細胞死が生じる脳神経系発生過程でそうした現象があるかどうか殆ど明らかになっていない。カスパーゼシグナルノックアウトマウス(caspase-3/caspase-9/apaf-1)は、この細胞増殖・細胞分化・細胞死のバランスによる組織のサイズ制御機構を調べる上でよいモデル系になると考えられた。これらの変異マウスでは、層構造の破綻、局所的ロゼッタの形成といった組織構築異常を示し、これは細胞死欠損による細胞の過増殖が原因とされてきた。しかし、これら組織構築異常には他の現象も複合的に関与している可能性がある。本研究では、アポトーシスの実行因子カスパーゼの機能を手掛かりに、マウス脳神経系形成過程における細胞増殖・分化と細胞死との関わりの包括的理解を目指した。まずカスパーゼシグナルノックアウトマウスで生じている組織構築異常の詳細な解析を行なったところ、これらの変異マウスでは神経前駆細胞の過剰形成は生じていないことが明らかとなった。この結果は、これまでの解釈とは異なりアポトーシスが正常に実行されずとも脳神経系の適切なサイズは保たれるということを示しており、発生過程の堅牢性と可塑性の大きさを如実に示す点で意義深い。そこで、これらの変異マウスにおける細胞死動態の観察と挙動が正常とは異なる細胞・因子の同定を試みた。その結果、これらの変異マウスでは脳神経組織構築異常が生じる以前に、通常は見られない遺伝子発現パターンを示す細胞集団の蓄積が認められた。これらの細胞集団が周辺組織構築に悪影響を及ぼす可能性を検討中である。
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