研究課題/領域番号 |
20059004
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
小林 麻己人 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (50254941)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
2009年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2008年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | オルガネラ / ストレス / 遺伝学 / Nrf2 / ゼブラフィッシュ |
研究概要 |
本研究の目的は、異常タンパク質生成に伴う細胞内ストレス発生とこれを管理抑制するシステムの解明である。突然変異ゼブラフィッシュの活用を特徴とする。以前の研究により、小胞体ストレスを自然発症する突然変異ゼブラフィッシュ系統を数系統単離し、そのひとつの責任遺伝子が糖代謝酵素Pmm2であることを同定していた。Pmm2はヒト先天性糖鎖異常症CDG-Iaの原因遺伝子であり、本系統は病態モデルとして有効となる可能性が高い。初年度は、このPmm2変異ゼブラフィッシュの病態解析を行い、肝臓における脂肪滴とリソソーム残渣の蓄積とタンパク質糖鎖付加の異常を見出し、CDG-Ia患者と同じ症状が現れることと実証した。 今年度も、引き続き、突然変異ゼブラフィッシュを駆使して、タンパク質品質管理の破綻で生じる病態とこれを感知するシステムの分子基盤の解明を試みた。その結果、次の3点が明らかになった。 1Pmm2変異ゼブラフィッシュは、CDG-Ia患者と同様に、摂食障害をもつことを見出した。 2Pmm2変異ゼブラフィッシュは、ヒトPMM2を強制発現すると表現型が回復し、患者型PMM2やホモログ因子PMM1では回復しないことから、CDG-Ia治療手段を探索する有益な病態モデルとなることを明らかにできた。 3細胞ストレスを自然発症する別の突然変異系統it664系統の責任遺伝子を、プロトンポンプV-ATPaseのサブユニットAtp6ap1であることを特定した。
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