研究課題/領域番号 |
20059008
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
青江 知彦 千葉大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (90311612)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
2009年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2008年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 小胞体 / シャペロン / ストレス / 疾患 / マウス |
研究概要 |
神経変性疾患の大部分は孤発例であり原因不明であるが、その共通像として、異常蛋白の凝集、細胞内外への沈着、神経細胞障害が挙げられる。細胞内では蛋白質は分子シャペロンによって高次構造が形成される。異常な蛋白質は小胞体に留められ、やがてプロテアソームによって分解処理され、蛋白凝集、沈着が防止されている。膜蛋白、分泌蛋白の品質管理を担当するのは主にBiPなどの小胞体分子シャペロンである。本研究では小胞体分子シャペロンの細胞内分布のゆらぎが蛋白質品質管理機構を障害することによって神経変性疾患の病態へどのように関与しているのかをマウスモデルを用いて検討した。 小胞体蛋白質管理機構の障害モデルとして、逆行性輸送が阻害された変異KDEL受容体を発現するトランスジェニックマウス、また、KDEL配列の欠損した変異BiPの発現するノックインマウスを作製した。昨年度に引き続いて、これらのマウスの神経発生異常、老年期における運動異常などの表現系を形態学的に、また生化学的に解析した。これらのマウスには、神経系、呼吸器、心臓、腎臓などに異常が見られた。また、変異BiPノックインマウス脳に発現する異常タンパク質を2次元電気泳動によって分離し、質量分析によって候補タンパク質を同定した。これを表現系の異常と対照し、小胞体機能障害によって異常に産生されるこの蛋白質が表現型に大きな影響を与えているのかどうか、今後病態解析を行う。また、その異常蛋白の是正により神経変性疾患の予防、治療が可能かどうかを検討する。
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