研究課題/領域番号 |
20059018
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
横川 雅俊 京都大学, 生命科学研究科, 研究員 (50447885)
|
研究分担者 |
竹安 邦夫 京都大学, 生命科学研究科, 教授 (40135695)
|
研究期間 (年度) |
2008 – 2009
|
研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
|
配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2009年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2008年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
|
キーワード | フォールディング / シャペロニン / 1分子解析 / 原子間力顕微鏡 |
研究概要 |
II型シャペロニンのタンパク質フォールディング反応のサイクルを、高速原子間力顕微鏡(高速AFM)により直接とらえ解析することを目的に、以下の実験を行った。 (1) 高速AFM装置の改良:高速AFMの測定セルに試料加熱用ヒーター、および、試料加熱用レーザー光源を取り付け、温度制御下における高速AFM観察手法を確立した。 (2) II型シャペロニンのATP依存的構造変化の1分子解析:II型シャペロニンは、I型シャペロニン(GroEL/ES系)とは異なり共同因子(GroESに相当する分子)を持たず、自身の構造変化によりBuilt-in Lidが閉じ基質タンパク質のフォールディングを行うのが特徴である。ここではその反応の可視化を目的にII型のKS-1シャペロニンの二次元結晶体様試料に対し高速AFMによる1分子反応解析を行った。その結果、a) 温度制御下(40度)低濃度ATP存在下においてKS-1シャペロニンのBuilt-in Lidが閉じている(closed)状態・開いている(open)状態・その変化の過程を一分子リアルタイムスケールで可視化することに成功した。また、b) 観察された構造に関して、それぞれの構造寿命の1分子計測(on-time, off-time計測)を行ったところ、closed状態の構造寿命分布が1次指数関数的であることがわかった。この結果は、2次指数関数的分布を示すI型シャペロニンGroELとは異なる反応機構をKS-1シャペロニンが持つことを示唆する。c) KS-1シャペロニン以外のII型シャペロニンとしてHsp60の観察を試みたが、構造を安定に保つことが困難であり、高速AFMを用いた反応観察を行うことは出来なかった。
|