研究課題/領域番号 |
20061018
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
矢崎 一史 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (00191099)
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研究期間 (年度) |
2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2008年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 側根発生 / ABCトランスポータ / AtPGP21 / オーキシン / 膜輸送 |
研究概要 |
植物の発生や器官分化その維持に中心的な役割を果たしている植物ホルモンのオーキシンは、植物体内を極性移動することが重要であり、長い間その輸送はPINのメンバーが担っているとされてきた。しかし近年ATP結合カセット(ABC)蛋白質の中のいくつかのメンバーがオーキシンを輸送する事が相次いで報告され、植物ホルモン研究者の注目を集めることとなった。 本研究ではシロイヌナズナのオーキシン輸送体AtPGP21を比較対照とし、マメ科のモデル植物であるミヤコグサにおいて、このABCトランスポータのオルソログLjABCB1の機能解明をすることを目的としている。すなわち、マメ科植物の根において側生器官として特徴的な根粒組織の形成と、シロイヌナズナにおけるAtPGP21を介した側根形成とを比較し、この2つの側生器官の発生に関するABCトランスポータの役割の類似性と相違を解明することを目的とした。 まずは、根粒形成とオーキシンとの関わりがこれまで十分に解明されていないことから、オーキシン並びにその輸送阻害剤を添加して、根粒形成に対する影響を見た。その結果、シロイヌナズナよりミヤコグサは側根形成に対してオーキシン感受性が低いこと、また輸送阻害剤のNPAで処理すると、根粒形成が極めて強く抑制されることを示した。 ついで、LjABCB1のオーキシン輸送能に関して酵母発現系を用いて評価した所、LjABCB1を排出方向に輸送できること、しかしその活性は弱いことが示唆された。 一方、自らのプロモータでドライブしたGUSコンストラクトを導入し、LjABCB1が根粒めみで発現すること、また発現細胞が感染細胞に隣接した悲観性細胞のみであることを突き止めた。
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