研究課題/領域番号 |
20061021
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
梅田 正明 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (80221810)
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研究期間 (年度) |
2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2008年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | 細胞周期 / 細胞分裂 / 細胞分化 / CDK / サイクリン / 転写因子 / DNA損傷 / 気孔 |
研究概要 |
我々はこれまでに、シロイヌナズナのサイクリンD4(CYCD4)が胚軸の気孔形成過程の細胞分裂に特異的に機能することを明らかにしてきた。そこで気孔形成を制御する各種転写因子との関連性を解析したところ、CYCD4がSPEECHLESSの上流で機能することを示唆するデータを得た。また、CYCD4と最も近縁なCYCD2についても過剰発現体と変異体の表現型を観察した結果、葉や胚軸表皮において気孔系列の細胞分裂を促進する機能が示唆された。さらに、CYCD4-CDKAの基質を転写因子ライブラリーの中からin vitroリン酸化アッセイにより探索したところ、これまでに4種類の転写因子が基質候補として単離された。これらの結果は、器官形成を制御する転写ネットワークが細胞周期制御系とサイクリン-CDKを介して密接にクロストークしていることを示している。 DNAの二重鎖切断を引き起こすゼオシンなどの薬剤でシロイヌナズナを処理すると、CDKB2の積極的なタンパク質分解が起こることを見出した。これはユビキチンープロテアソーム系を介するPEST配列依存的な分解系であることが明らかになった。また、ゼオシン処理によりゲノムの倍加が進行したこと、この過程で染色体数に変化は見られなかったことから、シロイヌナズナの細胞はDNA損傷ストレスによりCDKB2のタンパク質分解を引き起こし、これがendocycleを誘導することにより一種のストレス回避を行っていることが示唆された。
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