研究課題/領域番号 |
20061030
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 岡山県生物科学総合研究所 |
研究代表者 |
後藤 弘爾 岡山県生物科学総合研究所, 遺伝子工学部門, 専門研究員 (00251489)
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研究期間 (年度) |
2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2008年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 茎頂 / メリステム / 植物の発生 / 花序 / 形態形成 / 発現調節 / 花成 / 転写因子 |
研究概要 |
(1)TFL1の発現調節に関与するシス因子の解析。Tfl1突然変異体を相補するのに必要な、約6.5kbのゲノム断片に対し、様々なデリーションを行った断片を、tfl1突然変異体にトランスフォーメーションし、表現型が相補するが否かを確かめた。その結果、TFL1遺伝子の発現には、5'プロモーター領域だけでは不十分であり、複数の3'下流領域および、イントロン領域が必要であるということが明らかになった。これらの領域は、まだ次のステップに進めるほど十分には絞り込めていないが、既知の転写因子の結合が示唆されるような塩基配列上の特徴は見られない。 (2)TFL1の発現解析。TFL1はLEAFY(LFY)、APETALA1(AP1)と相互抑制的な制御を受けていることが分かっている。そこで、LFYまたはAP1による抑制的な影響が無い条件で、花成促進遺伝子がTFL1の発現にどのように影響するかをみるために、1fy、ap1突然変異体と、花成経路の主要遺伝子の突然変異体、gi、soc1、co、ftとの二重突然変異体を作製し、TFL1の発現量をリアルタイム定量PCR法で調べた。その結果、どの場合でもTFL1の発現量は数倍程度に上昇していることが確かめられた。 (3)TFL1の発現に対するトランス因子の探索。TFL1を発現調節するトランス因子を探索する目的で、知識ベース上のマイクロアレイのデータを用いて、茎頂特異的に発現する転写因子で、かつ機能が明確になっていないものを23個選びだし、その機能欠損株について花成と花序の形態について表現型を観察した。これらの中にはtfl1と類似の花序形態を示すものや著しい早咲きを示すものはなかった。Tfl1突然変異体の早咲き表現型は、生育温度が16℃でも観察され、他の早咲き突然変異体と区別可能な特徴の一つである。そこでこれらの機能欠損株の16℃における花成を調べたところ、HSFB4、MBD9、SVP、FDPの機能欠損株が早咲き表現型を示した。
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