研究課題/領域番号 |
20249044
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
新津 洋司郎 札幌医科大学, 分子標的探索講座, 特任教授 (10045502)
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研究分担者 |
佐藤 康史 札幌医科大学, 医学部, 講師 (80343383)
瀧本 理修 札幌医科大学, 医学部, 講師 (10336399)
加藤 淳二 札幌医科大学, 医学部, 教授 (20244345)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
49,530千円 (直接経費: 38,100千円、間接経費: 11,430千円)
2010年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2009年度: 17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2008年度: 29,900千円 (直接経費: 23,000千円、間接経費: 6,900千円)
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キーワード | 肝臓学 / 抗線維化 / HSP47 / siRNA / 抗線維 |
研究概要 |
組織線維症は現在全く治療法のない病態である。その責任細胞は星細胞であり、組織が傷害を受けると、それが活性化しコラーゲンを分泌するようになる。この分泌過程にはコラーゲンに特異的なシャペロン蛋白HSP47が補助的に関与する。本研究ではsiRNAHSP47を用いる事により活性化星細胞からのコラーゲン分泌を抑制する事を意図し、ラット肝星細胞での効果を検討したところ、明確に抑制効果が確認された。次いで星細胞がVitamin A(VA)を取り込み貯蔵するという性質を利用して、liposomeにVAを結合させその中に、siRNAHSP47(ラットではsiRNAgp46)を含ませてComplexを作製し、3種類(DMN,CCL4,DBL)の肝硬変ラットモデルでその抗線維活性を調べたところ、いづれのモデルにおいても明確な効果が見られた。また致死的なDMN モデルでは100%の生存率も確保できた。 さらに同様な抗線維効果はDBTC膵炎ラットモデルに於いても確認された。 本治療効果の機序としてはsiRNAHSP47によりコラーゲン分泌が抑制されると同時に組織中のコラゲナーゼ(一部は活性化星細胞からも分泌される)により既沈着のコラーゲンが分解される事によると考えられる。以上により本研究での開発された臓器線維症の治療法は、今後臨床への展開が多いに期待されるところである。
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