研究課題
基盤研究(B)
Tris(1, 3-dichloro-2-propyl) phosphate(以下TDCPP)やTris(2-chloroethyl) phosphate(以下TCEP)などの塩素を含む有機リン酸トリエステル類は、難分解性で蓄積性があり、種々の毒性を有する。本研究では、我々が世界で初めて単離に成功した含塩素有機リン酸トリエステル類の分解菌Sphingomonas sp. TDK1とSphingobium sp. TCM1に存在する新規分解酵素を単離・精製し、酵素学的特徴を解析した結果、両酵素は3つのリン酸エステル結合のうち、一つのエステル結合だけを加水分解する新規ホスホトリエステラーゼであることを明らかにした。また、TDK1株とTCM1株の当該酵素遺伝子を取得し、解析した結果、両株の当該酵素遺伝子の塩基配列は互いに極めて高い同一性を示したが、既存のホスホトリエステラーゼとの同一性は著しく低く、両酵素は全く新しい酵素であることを明らかにした。
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