研究課題
基盤研究(B)
パルス光による連続変数エンタングルメントの生成技術の開拓を進めた。通信波長帯の実験では、リング干渉計を用いた安定なエンタングルメントの生成を実現し、生成したエンタングルメントが非分離性基準を満たしていることを時間領域のホモダイン検出により確認した。また、事後変位操作による量子状態転送の実証実験を行い、転送後の状態が古典限界を越える相関を持つことが確認された。高繰り返しのピコ秒パルスを用いた実験では、ホモダイン検出に用いる局部発振光の時間幅をパラメトリック増幅により短縮することにより、-4.5Bのスクイージングが観測された。また、エンタングルした2つのパルス光の直交位相振幅の測定を互いに4m離れた場所で行い、これらの測定結果がエンタングルメントの基準を満たすことを確かめた。この4mという距離は、パルス光の繰り返しの逆数と光速の積よりも大きく、2つの場所の測定を因果的に分離するのに十分な距離である。
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