配分額 *注記 |
19,370千円 (直接経費: 14,900千円、間接経費: 4,470千円)
2010年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2009年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2008年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
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研究概要 |
マイクロアレイ解析により,140種の異なるmiRNAがアディポソームに内包されることを明らかにし,そのうちlet-7b, miR-103, miR-146b, miR-148aの発現は,細胞内での発現量と呼応して3T3-L1脂肪細胞の分化程度に応じて増加することを特異プライマーを用いたリアルタイム定量RT-PCR法により明らかにした。またこれらmiRNAがマクロファージへ取込まれるかどうかについて検討したが,マクロファージ中で発現している内因性miRNAと区別することが難しいことから,個々のmiRNAのセンサー配列を有するレポーター遺伝子(分泌性ルシフェラーゼ)を恒常的に発現するRAW264.7マクロファージを数種類樹立し,現在も解析を重ねている途中である。 マウス個体におけるアディポソームの動態を解析するために,蛍光タンパク質(EGFP, Venus)をC末端にもつMFG-E8を恒常的に発現する3T3-L1細胞を数種類樹立した。これらの細胞株を培養下で脂肪細胞へと分化させ,共焦点レーザー顕微鏡で観察したところ,アディポソームと思われる顆粒状の成分が細胞内から細胞外へと分泌される様子を捉えることに成功した(連携研究者・永山らとの共同研究)。現在移植に向けた準備を行っている。またマウス血液より調製した膜小胞には脂肪細胞特異的なアディポネクチン,レジスチン,PPARγ2のmRNAが内包されることが判明し,アディポソームは生体内でも脂肪細胞から分泌され,機能しうることが示唆された。 アディポソームの主要構成成分であるMFG-E8ノックアウトマウスに高脂肪食を負荷すると,野生型マウスに比べて有意に肥満することが明らかとなった。アディポソーム自体の分泌が減少するのかどうかなど,肥満症との原因については現在検討しているところである(連携研究者・阪上らとの共同研究)。
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