研究課題/領域番号 |
20390195
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
法医学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
玉木 敬二 京都大学, 医学研究科, 教授 (90217175)
|
研究分担者 |
山本 敏充 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (50260592)
|
連携研究者 |
鶴山 竜昭 京都大学, 医学研究科, 准教授 (00303842)
飯野 守男 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (80362466)
奥野 知子 京都大学, 医学研究科, 助教 (30288386)
|
研究期間 (年度) |
2008 – 2010
|
研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
|
配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2010年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2009年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2008年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
|
キーワード | DNA多型医学 / 親子鑑定 / ミニサテライト / 第3度血縁 / MVR-PCR |
研究概要 |
二者間におけるいとこなど第3度血縁鑑定においては、アリルの共有のないことが75%起こるため、アリル数が多くヘテロ接合度の高いミニサテライトローカスにおけるアリルの共有があれば、最も効果的に尤度比を上げて肯否の判断が可能となる。我々は高多型縦列反復配列のひとつであるD1S8(MS32)を、アリル特異的MVR-PCRにてアリルの内部構造をマッピングして分析した。MS32は日本人だけでなくタイ人や中国人においても膨大な多型性を示し、高い識別力を有することが示されただけでなく、そのアリル内に集団特異的といえるリピート配列が認められた。そこで、第3度血縁を扱う前段階として、同胞の血縁関係の検査における縦列反復配列の有用性について検討をおこない、ともに複数の同胞を有する2つのグループが二者における第3度血縁関係を判定するため、高多型ミニサテライトを用いて検討を行う方法を、実際例にて試験的に判定してみた。しかし、2つのローカスにおいては、双方のグループ間ではアリルの共有はなく判定不能であった。また、現在鑑識捜査などで、世界中で用いられているマイクロサテライトの15ローカス検出キットの有用性について、2万例の同胞ペアをシミュレーションで作成して検討したが、参照する同胞の数を増やしたところ、尤度比は向上しほぼ間違いなく決定できた。しかし、従兄弟である第3度血縁関係の場合は、シミュレーションでは、このシステムでは殆ど判定できないことが予想された。実際に第3度血縁関係にあるボランティアより血液を提供してもらい、マイクロサテライトの型判定を行って、第3度血縁関係の有無について尤度比を算出したが、その値は1を下まわる結果となった。このため、ミニサテライト数ローカスの一致に頼るのではなく、ゲノム内の多数領域のマイクロサテライトをマッピングすることにより、二者間で染色体のどの程度を共有しているかを推定することにより、その共有程度の多少によって、血縁関係の判断が可能かどうかを検討した。ヒト常染色体22本にほぼ均等に分布する382ローカスのCAリピートの多型をマッピングしたデータを用いて、実際のいとこや他人、親子などでどのくらいのハプロタイプの共有があるかを検討した。現在データを解析中である。
|