配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2010年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2009年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2008年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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研究概要 |
自他の区別なく動き回れる実写ベースの遠隔ビデオ協調作業環境において,ローカルと遠隔地の活動がお互い対等に参照できるという対称性の重要性を3つの実験を通して確認することができた.第1の実験ではローカル及び遠隔にいる被験者の座席を固定し物体共有のない会話コミュニケーションを主体とする課題を与えた.お互いにディスプレイに等身大の相手像が表示されることで,体躯や顔がその像の方を向き,相手と活発なインタラクションを行うことが観察された.第2の実験では,対面協調作業においてテーブルの周囲を自由に移動しながらテーブル面上の作業領域を共有するような実験を実施し,上半身映像の有無がテーブル上の作業にどのような影響を与えるかを実験により調べた.実験データを分析した結果,上半身映像を投影した場合,ユーザ相互間で上半身映像が次の動作や作業への予測や準備に寄与し,対称性が向上に,作業効率が有意に向上した.第3の実験では遠隔地のジェスチャの不可視性に関する問題を緩和するための手法としてRemote Lagを提案し,Remote Lagの対称性に及ぼす効果を検証するために,Remote Lagを表示した条件と表示しない条件における遠隔作業指示を比較する実験を実施した.実験データを分析した結果,ユーザがRemote Lagを用いることによって不可視の状態から遅延なく復帰できる場面が多数発見された.また,Remote Lagを表示させた条件では作業者による質問や指示者の指示発話が減少するなどの効果が認められた.
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