研究課題/領域番号 |
20500209
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
感性情報学・ソフトコンピューティング
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研究機関 | 会津大学 |
研究代表者 |
丁 数学 会津大学, コンピュータ理工学部, 教授 (80372829)
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研究分担者 |
奥山 祐市 会津大学, コンピュータ理工学部, 准教授 (90404897)
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連携研究者 |
アンジェイ チホツキ 独立行政法人理化学研究所, 脳科学総合研究センター (40415071)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2010年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2009年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2008年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 確率的情報処理 / ブラインド信号分離処理 / 信号のスパース表現 / 信号のフレーム表現 / Nonnegative Matrix Factorization / Sparsifying transform / Multiuser Detection / Beamforming |
研究概要 |
すべての言葉が辞書の単語のいくつで構成されるように、信号や画像などについても特別な「単語」で効率な表現ができる。辞書の中に大量な単語と比べ、一つの言葉を構成するのに数少ない単語だけで十分であるので、これらの単語を辞書の単語とのマッピングは「スパース(sparse)」と言う。構成された言葉はスパースコーディングとも言う。同じように、信号や画像などの辞書(Dictionary)があれば、小ない単語(Word、原子)で信号や画像を表現することでスパースコーディングとも言われる。このような辞書では単語の長さより単語の数は多い、すなわち、Over-completeであるので、信号を表現するためのフレームとも言う。本研究の目的としては信号組のスパース表現について有効な方法を発見し、それでブラインド信号分離処理を行うことである。 スパース表現でブラインド信号分離処理の1つの方法として、任意の辞書と源信号の初期推定値から、源信号が既知と仮定して混合行列について推定を更新すると混合行列が既知と仮定して源信号についての推定を更新すると言う2つのステップ、の繰り返しによって行う。この中、フレームの最適化は非常に重要かつ難しい問題であり、有効な方法がまだ少なかった。このために、我々は、Adaptive non-orthogonal sparsifying transformと言う方法を提案し、その有効性を確認した。この方法ではフレームとスパース行列の乗算での結果を目標信号に近似する。他の拘束がなければこのような条件を満たすフレームと行列はたくさんであるが、その中に最もスパースな行列、そして、それと対応するフレームを探り、我々の結果となる。特徴として、フレームの中の成分はエネルギーによって順列される。 従来の殆どの方法では上記の2つのステップで行ったが、収束が遅いと計算量が重いという欠点もある。これらの問題を解決するため、本研究ではNonnegative Matrix Factorization(NMF)を用いて源信号と混合行列を同時に推定することができる方法についても研究した。しかしながら、NMFを直接に使うと結果の非唯一性によって必ずしも目標のスパースなフレーム表現を得ることができない。どうやってこの非唯一な解から我々が必要となる唯一な解を選ぶことが重要である。このため、我々はさまざまな形で拘束されたNMFを行った。源信号がスパースであれば、源信号はスパースとなるための拘束条件を加えて、Sparse NMFを提案し、その有効性を確認した。この方法で、S-measureという信号に関する新しいスパースの度量を提案し、それが最小となることとの同時にNMFを行った。もう1つの方法として、源信号はスパースとなるため、直接に源信号に関する拘束条件ではなく、特別な辞書を選べることで実現することも可能ということがわかった。いわゆる、拘束条件は辞書に関するものである。利点として、信号より辞書の長さは短いので、拘束に関する計算量の低減につながれた。辞書のすべての単語でわたされる空間の体積が最大であれば、その辞書と対応する源信号はスパースであるので、この体積の最大化でNMFを行うことは我々の方法でした。 以上の方法の有効性を確認し、Blind Spectral Unmixingや画像のブラインド信号分離と雑音の低減、Beamforming、Direction of Arrivalの推定などに応用の研究も行った。
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