研究概要 |
これまで筋力の測定においては機器の取り扱いやすさなどからバネばかりの原理を利用したものが広く利用されてきた.たとえばスメドレー式握力計や背筋力計などがあげられる.このようなフックの法則に依存した測定機器は,機器の構造上,被験者が力を込めるような動作(努責動作)が生じ易い.著者らの調査によると高齢の被験者によっては血圧の上昇などの悪影響が明らかになっている.そこで,本研究においては小型の発電機を利用した筋力計測法の提案を行っている.測定器に従来のばねに変えて発電機を用いることで,簡易な機構で高齢者に身体的な負担を少なくしながら筋力が測定できるだけでなく,筋パワーの動的な変化を観察できることや,さらには発電時の回生抵抗を利用したトレーニングなども可能になることが明らかにされている.
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