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体育の教育学的意味と教師の能力性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20500529
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 身体教育学
研究機関東京女子体育大学

研究代表者

金子 一秀  東京女子体育大学, 体育学部, 教授 (40185921)

研究期間 (年度) 2008 – 2010
研究課題ステータス 完了 (2010年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2010年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2009年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2008年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
キーワード身体発生 / 身体知 / 動感観察力 / パトス / 体育教師 / 発生障碍 / 暗黙知 / 動感原点領野 / 能動的 / 受動的
研究概要

本研究は体育の授業場面における問題点から、体育の教育学的意味を再考し体育教師が必要とする能力を再確認するものである。体育は運動技能を習得させることに特徴があるが、「なぜ運動技能を習得させるのか」という疑問は簡単に解決しない。例えば、「健康体力づくりのために体育が必要である」とするならば、学校以外にジムやスポーツクラブでも体育は学べる。「生涯スポーツを楽しむ基礎として体育を学ぶ」とし、その基礎体力養成であれば運動技能習得は必要なくなる。「基礎体力ではなく基礎技能として運動技能を習得する」のであれば、生涯体育という広大なスポーツ種目領域を横断する基礎技能の体系化が必要となる。体育の教育学的意義はこのように怪しいのだが、その解決に向けての努力は見えない。
そこで本研究は運動技能の習得を「人間の営みとしての運動発生」という視点から再考したが、それによって身体知の形成という根源的な人間の営みが体育の中心に据える必要性が明らかとなった。単に運動課題を習得したという結果ではなく、それに向かっての身体知の形成過程は人間にとって膨大な教育領域となる。それを中心に据えると、「人間が生きていくために必要な身体知の発生の基礎を学ぶ」のが体育の教育学的意味として捉えられることになる。それを体育教育の中心とするならば、課題習得の結果だけに関心を持っていた体育授業展開は、「どのようにしてできるようになったか」という生徒の主体の営みに関心が向くことになる。このことにより体育教師は「できるようにさせる」ことがその任となり、身体知の形成に戸惑っている生徒に積極的に関わらざるを得なくなる。そこでは授業管理や健康に関する知識量よりも動感の問題を見抜く力が要求される。
つまり、体育教師が身につけなければならない重要な専門的能力は、「運動観察力」となる。音楽教師が音を聞き分けられるように、体育教師はできない生徒の身体知の問題を見抜けなければならない。「できれば教えられる」程度の体育の理解は、学校体育の運動課題を身につけ、あとは授業管理のマネジメントの知識を身につければ専門家を養成したと呑気に構える風潮を生み出してきた。しかし、体育の教育学的意味を身体知の形成に求めれば、体育教師養成課程で「運動観察力」の養成は必至となる。新しい体育の教育学的意義を身体知の形成に求め、促発指導者を養成するならば、体育指導者養成機関では運動観察力の養成法の授業が展開されなければならないが、それが今後の課題である。

報告書

(4件)
  • 2010 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2009 実績報告書
  • 2008 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2011 2010 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 9件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 体育の教育学的意味と教師の能力性に関する研究2011

    • 著者名/発表者名
      金子一秀
    • 雑誌名

      東京女子体育大学・東京女子体育短期大学紀要 46号

      ページ: 1-10

    • NAID

      110008160292

    • 関連する報告書
      2010 研究成果報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 体育の教育学的意味と教師の能力性に関する研究2011

    • 著者名/発表者名
      金子一秀
    • 雑誌名

      東京女子体育大学・東京女子体育短期大学紀要

      巻: 46 ページ: 1-10

    • NAID

      110008160292

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 動感形態の発生障碍に関する例証分析的研究2010

    • 著者名/発表者名
      金子一秀
    • 雑誌名

      東京女子体育大学・東京女子体育短期大学紀要 45号

      ページ: 15-24

    • NAID

      110007557285

    • 関連する報告書
      2010 研究成果報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 動感形態の発生障碍に関する例証分析的研究2010

    • 著者名/発表者名
      金子一秀
    • 雑誌名

      東京女子体育大学紀要 45号

      ページ: 15-24

    • NAID

      110007557285

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 動感原点の存在論と実習への道2009

    • 著者名/発表者名
      金子一秀
    • 雑誌名

      伝承 9号

      ページ: 11-25

    • 関連する報告書
      2010 研究成果報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 体操競技トレーニング計画の現象分析論2009

    • 著者名/発表者名
      金子一秀
    • 雑誌名

      東京女子体育大学・東京女子体育短期大学紀要 44号

      ページ: 1-10

    • NAID

      110007118626

    • 関連する報告書
      2010 研究成果報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 動感原点領野の存在論と実習への道2009

    • 著者名/発表者名
      金子一秀
    • 雑誌名

      伝承 9号

      ページ: 11-25

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 体育としての身体発生の意義2008

    • 著者名/発表者名
      金子一秀
    • 雑誌名

      伝承 8号

      ページ: 9-23

    • NAID

      130007771329

    • 関連する報告書
      2010 研究成果報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 体育としての身体発生の意義2008

    • 著者名/発表者名
      金子 一秀
    • 雑誌名

      伝承 8号

      ページ: 9-23

    • NAID

      130007771329

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
    • 査読あり
  • [備考] ホームページ等

    • URL

      http://www.twcpe.ac.jp/

    • 関連する報告書
      2010 研究成果報告書

URL: 

公開日: 2008-04-01   更新日: 2016-04-21  

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