配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2011年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2010年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2009年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2008年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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研究概要 |
本研究は,脳血管障害者において基本動作能力をADLの指標と捉えることができるかを検証し,基本動作能力別のADL介助方法を明らかにすることを目的とした. 第一研究では,調査対象者は, A病院回復期病棟に入院する脳血管障害者42名で,担当作業療法士10名に依頼し, 1)機能状態, 2)基本動作能力, 3) ADL自立度について調査を行った.多重ロジスティック分析の結果, ADL自立度に影響する変数として,基本動作能力が選択され,他の運動機能障害,感覚障害,高次脳機能障害の機能状態を表す9個の変数は選択されなかった.次に,基本動作能力とADL項目自立度との関係をみると, ADL13項目のうち11項目の自立度には基本動作能力による差がみられた.以上のことから,基本動作能力はADLの一つの指標となることが示唆された. 第二研究では,郵送調査と事例調査を実施した.郵送調査は,全国の回復期リハビリテーション病棟の作業療法士2012名を対象に,基本動作能力ごとのADL介助方法に関する調査票を郵送し,回答者は587名であった(回収率29. 2%).事例調査は,回復期リハビリテーション病棟12施設に入院する脳血管障害者149名で,担当作業療法士92名に依頼し, 1)基本情報, 2)基本動作能力, 3) ADL介助方法について調査を行った.その結果,基本動作能力別のADL介助方法の傾向が明らかになった. さらに,基本動作能力を指標とした介助方法の分類をまとめ,介護現場において自立に向けたADL介助方法の目安として効果が得られるかを検討することが期待される.
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