DNA二重鎖切断修復におけるArtemisの機能発現メカニズム

• 研究課題/領域番号: 20510057
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 放射線・化学物質影響科学
• 研究機関: 京都大学
• 研究代表者: 石合 正道 京都大学, 放射線生物研究センター, 准教授 (90298844)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2010
• 研究課題ステータス: 完了 (2010年度)
• 配分額: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円); 2010年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円); 2009年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円); 2008年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
• キーワード: DNA損傷 / DNA修復 / レーザー照射 / 生細胞イメージング / リン酸化 / レーザーマイクロ照射法 / 紫外線レーザーマイクロ照射法

研究概要

生細胞イメージングによりDNA二重鎖切断(DSB)修復に関与するヌクレアーゼArtemisの動態解析を行った。細胞核への局所レーザー照射によりDSB損傷を誘発すると、ヒトArtemisとGFPの融合タンパク質(Artemis-GFP)のDNA損傷部位への蓄積が観察された。変異体を用いた解析により、Artemisの集積には、ヌクレアーゼ活性は必要でなく、複数部位のリン酸化が重要であることが判明した。また、細胞をカフェイン処理するとArtemisの集積は抑制された。以上の結果はDSBによるリン酸化がArtemisの動態を制御していることを示唆している。

研究成果

• [雑誌論文] DNA鎖間架橋(ICL)の修復機構 (2009)
  • 著者名/発表者名: 石合正道
  • 雑誌名: 生化学 Vol.81, No11 ページ: 998-1004
  • NAID: 10026299704
• [雑誌論文] The Fanconi anemia pathway : Insights from somatic cell genetics using DT40 cell line. (2009)
  • 著者名/発表者名: Takata M., Ishiai M., Kitao H.
  • 雑誌名: Mut.Res. Vol.668, No.1-2 ページ: 92-102
  • 査読あり
• [雑誌論文] ファンコニ貧血とDNA 損傷応答ネットワーク.蛋白質核酸酵素増刊「染色体サイクルゲノムの恒常性維持 (2009)
  • 著者名/発表者名: 松下暢子, 北尾洋之, 石合正道, 高田穣
  • 雑誌名: 継承とダイナミクス」 Vol.54 ページ: 585-580
• [雑誌論文] The Fanconi anemia pathway : Insights from somatic cell genetics using DT40 cell line. (2009)
  • 著者名/発表者名: Takata, M., Ishiai, M., et al.
  • 雑誌名: Mut.Res. 668 ページ: 92-102
  • 査読あり
• [雑誌論文] DNA鎖間架橋(ICL)の修復機構 (2009)
  • 著者名/発表者名: 石合正道
  • 雑誌名: 生化学 81 ページ: 998-1004
  • NAID: 10026299704
• [雑誌論文] FANCI phosphorylation functions as a molecular switch to turn on the Fanconi anemia pathway. (2008)
  • 著者名/発表者名: Ishiai M., Kitao H., Smogorzewska A., Tomida J., Kinomura A., Uchida E., Saberi A., Kinoshita E., Kinoshita-Kikuta E., Koike T., Tashiro S., Elledge S.J., Takata M.
  • 雑誌名: Nature Struct. Mol.Biol. Vol.15, No.11 ページ: 1138-1146
  • 査読あり
• [雑誌論文] Ku70/80, DNA-PKcs, and Artemis are essential for the rapid induction of apoptosis after massive DSB formation. (2008)
  • 著者名/発表者名: Abe T., Ishiai M., Hosono Y., Yoshimura A., Tada S., Adachi N., Koyama H., Takata M., Takeda S., Enomoto T., Seki M.
  • 雑誌名: Cell.Signal. Vol.20, No.11 ページ: 1978-1985
  • 査読あり
• [雑誌論文] FANCI phosphorylation functions as a molecular switch to turn on the Fanconi anemia pathway. (2008)
  • 著者名/発表者名: Ishiai, M., Kitao, H., et al.
  • 雑誌名: Nature Struct. Mol. Biol. 15 ページ: 1138-1146
  • 査読あり
• [雑誌論文] Ku70/80, DNA-PKcs, and Artemis are essential tor the rapid induction of apoptosis after massive DSB formation. (2008)
  • 著者名/発表者名: Abe, T., Ishiai, M., et al.
  • 雑誌名: Cell. Signal. 20 ページ: 1978-1985
  • 査読あり
• [雑誌論文] The role of SNM1 family nucleases in etoposide-induced apoptosis.
  • 著者名/発表者名: Hosono Y., Abe T., Ishiai M., Takata M., Enomoto T., Seki M.
  • 雑誌名: Biochem. Biophys.Res.Commun. (印刷中)
  • 査読あり
• [雑誌論文] CIN85 drives B cell responses by linking BCR signals to the canonical NF-κB pathway.
  • 著者名/発表者名: Kometani K., Yamada T., Sasaki Y., Yokosuka T., Saito T., Rajewsky K., Ishiai M., Hikida M., Kurosaki., T.
  • 雑誌名: J.Exp.Med. (印刷中)
  • 査読あり
• [雑誌論文] ゲノムDNA損傷応答ネットワーク解明の新展開
  • 著者名/発表者名: 石合正道、高田穣
  • 雑誌名: メディカル・サイエンス・ダイジェスト (印刷中)
• [雑誌論文] CIN85 drives B cell responses by linking BCR signals to the canonical NF-kappa B pathway.
  • 著者名/発表者名: Kometani, K., et al
  • 雑誌名: J.Exp.Med. 巻: (In press)
  • 査読あり
• [雑誌論文] ゲノムDNA損傷応答ネットワーク解明の新展開
  • 著者名/発表者名: 石合正道, 高田穣
  • 雑誌名: メディカル・サイエンス・ダイジェスト 巻: (印刷中)
• [学会発表] FANCI phospholylation functions as a molecular switch to turn on the Fanconi anemia pathway (2010)
  • 著者名/発表者名: 石合正道, 他
  • 学会等名: International Conference on Radiation and Cancer Biology at Nagasaki 2010
  • 発表場所: 長崎市
  • 年月日: 2010-02-19
• [学会発表] DNAダメージにおけるArtemisの核内動態制御 (2010)
  • 著者名/発表者名: 石合正道, 島弘季, 田代聡, 高田穣
  • 学会等名: 第33回日本分子生物学会第83回日本生化学会合同大会
  • 発表場所: 神戸市
• [学会発表] Artemisの核内動態制御機構の解析.ワークショップ「DNA二重鎖切断修復研究の最前線」 (2010)
  • 著者名/発表者名: 石合正道, 島弘季, 田代聡, 高田穣
  • 学会等名: 日本放射線影響学会第53回大会
  • 発表場所: 京都市
• [学会発表] FANCD2とFANCIによるヌクレオソーム形成 (2010)
  • 著者名/発表者名: 石合正道
  • 学会等名: 国立遺伝学研究所研究集会「ユビキチン・SUMOによるDNA複製およびDNA修復系の制御」
  • 発表場所: 静岡県三島市
• [学会発表] リン酸化・モノユビキチン化によるファンコニ貧血・DNA修復経路の活性化メカニズム (2010)
  • 著者名/発表者名: 石合正道, 冨田純也, 茂地智子, 板谷亜希子, 高田穣
  • 学会等名: 第9回核ダイナミクス研究会
  • 発表場所: 静岡県伊豆市
• [学会発表] FANCI phosphorylation functions as a molecular switch to turn on the Fanconi anemia pathway (2010)
  • 著者名/発表者名: 石合正道, 北尾洋之, 冨田純也, 板谷亜希子, 茂地智子, 高田穣
  • 学会等名: International Conference on Radiation and Cancer Biology at Nagasaki 2010
  • 発表場所: 長崎市
• [学会発表] FANCD2とFANCIによるヌクレオソーム形成 (2010)
  • 著者名/発表者名: 石合正道
  • 学会等名: 国立遺伝学研究所 研究集会「ユビキチン・SUMOによるDNA複製およびDNA修復系の制御」
  • 発表場所: 静岡県三島市(招待講演)
• [学会発表] Artemisの核内動態制御機構の解析 (2010)
  • 著者名/発表者名: 石合正道, 他
  • 学会等名: 日本放射線影響学会 第53回大会
  • 発表場所: 京都市(招待講演)
• [学会発表] DNAダメージにおけるArtemisの核内動態制御 (2010)
  • 著者名/発表者名: 石合正道, 他
  • 学会等名: 第33回 日本分子生物学会 第83回 日本生化学会合同大会
  • 発表場所: 神戸市
• [学会発表] 細胞周期によるファンコニ貧血経路の活性化制御 (2009)
  • 著者名/発表者名: 石合正道, 他
  • 学会等名: 第32回 日本分子生物学会年会
  • 発表場所: 横浜市
  • 年月日: 2009-12-09
• [学会発表] Artemisの動態制御におけるリン酸化の役割 (2009)
  • 著者名/発表者名: 石合正道, 他
  • 学会等名: 日本放射線影響学会 第52回大会
  • 発表場所: 広島市
  • 年月日: 2009-11-12
• [学会発表] FANCI phospholylation functions as a molecular switch to turn on the Fanconi anemia pathway (2009)
  • 著者名/発表者名: 石合正道, 他
  • 学会等名: Kyoto University Global COE "Center for Frontier Medicine" International Symposium 2009
  • 発表場所: 兵庫県淡路市
  • 年月日: 2009-11-07
• [学会発表] 細胞周期によるFANCD2・FANCIモノユビキチン化の分子制御機構 (2009)
  • 著者名/発表者名: 石合正道, 他
  • 学会等名: 国立遺伝学研究所研究集会「ユビキチン・SUMOによるDNA複製およびDNA修復系の制御」
  • 発表場所: 静岡県三島市
  • 年月日: 2009-10-08
• [学会発表] 細胞周期によるファンコニ貧血経路の活性化制御 (2009)
  • 著者名/発表者名: 石合正道, 他
  • 学会等名: 第68回 日本癌学会学術総会
  • 発表場所: 横浜市
  • 年月日: 2009-10-03
• [学会発表] 細胞周期によるファンコニ貧血経路の活性化制御、ワークショップ「ゲノム不安定性疾患の分子病態」 (2009)
  • 著者名/発表者名: 石合正道, 冨田純也, 板谷亜希子, 茂地智子, 高田穣
  • 学会等名: 第32回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: 横浜市
• [学会発表] Artemisの動態制御におけるリン酸化の役割 (2009)
  • 著者名/発表者名: 石合正道, 島弘季, 田代聡, 高田穣
  • 学会等名: 日本放射線影響学会第52回大会
  • 発表場所: 広島市
• [学会発表] FANCI phosphorylation functions as a molecular switch to turn on the Fanconi anemia pathway (2009)
  • 著者名/発表者名: 石合正道, 高田穣
  • 学会等名: Global COE international meeting of Graduate School of Medicine, Kyoto University
  • 発表場所: 兵庫県淡路市
• [学会発表] 細胞周期によるFancD2モノユビキチン化の分子制御機構 (2009)
  • 著者名/発表者名: 石合正道
  • 学会等名: 国立遺伝学研究所研究集会「ユビキチン・SUMOによるDNA複製およびDNA修復系の制御」
  • 発表場所: 静岡県三島市
• [学会発表] 細胞周期によるファンコニ貧血経路の活性化制御、「ゲノム不安定性」 (2009)
  • 著者名/発表者名: 石合正道, 冨田純也, 板谷亜希子, 高田穣
  • 学会等名: 第68回日本癌学会学術総会
  • 発表場所: 横浜市
• [学会発表] DT40細胞システムを用いたDNA損傷応答研究 (2008)
  • 著者名/発表者名: 石合正道, 他
  • 学会等名: 日本放射線影響学会第51回大会
  • 発表場所: 北九州市
  • 年月日: 2008-11-21
• [学会発表] ユビキチン化とリン酸化によるファンコニ貧血経路の制御機構 (2008)
  • 著者名/発表者名: 石合正道, 他
  • 学会等名: 第67回日本癌学会学術総会
  • 発表場所: 名古屋市
  • 年月日: 2008-10-29
• [学会発表] DT40細胞システムを用いたDNA損傷応答研究.ワークショップ「京都大学放射線生物研究センターにおける共同利用研究」 (2008)
  • 著者名/発表者名: 石合正道, 北尾洋之, 冨田純也, 刀祢重信, 高田穣
  • 学会等名: 放射線影響学会第51回大会
  • 発表場所: 北九州市
• [学会発表] ユビキチン化とリン酸化によるファンコニ貧血経路の制御機構、シンポジウム17「DNA修復ネットワークの異常と発がん」 (2008)
  • 著者名/発表者名: 石合正道, 北尾洋之, 高田穣
  • 学会等名: 第67回日本癌学会学術総会
  • 発表場所: 名古屋市
• [学会発表] FancIのリン酸化によるファンコニ経路の分子制御機構 (2008)
  • 著者名/発表者名: 石合正道
  • 学会等名: 国立遺伝学研究所研究集会「ユビキチン・SUMOによるDNA複製およびDNA修復系の制御」
  • 発表場所: 静岡県三島市
• [学会発表] FANCI phosphorylation functions as a molecular switch to turn on the Fanconi anemia pathway (2008)
  • 著者名/発表者名: Takata M., Ishiai M.(発表者), Kitao H., Kinomura A., Smogorzewska A., Kinomura A., Uchida E., Saberi A., Tashiro S., Elledge S.J.
  • 学会等名: The international Ataxia-Telangiectasia workshop 2008
  • 発表場所: 大津市
• [備考] ホームページ等
  • URL: http://www.rbc.kyoto-u.ac.jp/
• [備考]
  • URL: http://www.rbc.kyoto-u.ac.jp/
• [備考]
  • URL: http://www.rbc.kyoto-u.ac.jp/