研究課題
基盤研究(C)
現代化とグローバル化は、世界の地域社会を急激な政治的、経済的変化に直面させてきたばかりではなく、伝統文化を動態的過程の渦中に放り込んできたといえる。現代化は宗教の世俗化をもたらすと一般に指摘されてきた中で、シャマニズムあるいはシャマニズム的実践はしばしば伝統社会において堅固に維持される、あるいは再活性化される現状が認められる。本研究は、インド国、ジャム・カシミール州のラダック地方を対象とする集中的実地調査により、インド独立後に進展した現代化とシャマニズムの実態を明らかにすると同時に、これらの資料の分析結果と1980年代に収集した調査資料との比較検討にもとづき、現代化のなかでのシャマニズムの動態的メカニズムを人類学的視点から解明したものである。
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