配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2010年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2009年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2008年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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研究概要 |
保育サービスの多様化が進み,保育実践にかかわる組織やそこで働く人々が相互に知を創造していく資質や能力を理解し,それを支援することが求められている。この研究の目的は,そうした実践知の刷新が何によって引き起こされるかについて,子どもが対象となるサービスの職業人に求められる知の再構成を保育者養成という現場の日常から見直すことである。具体的な手続きとして,まず,制度に媒介された保育者養成,および,学校教育と職場活動における保育者養成の内的矛盾について検討する。それらを踏まえたうえで,保育と演劇という異職種間の提携によって編み直された学習活動の軌跡を振り返りながら,実践知の創造を支援する道具となる(1)参加者のニーズに合わせて応用される知の体系,(2)相互作用の契機となる質問,(3)新たな感覚を呼び起こす状況の変化,(4)エンパワメントを支える感受性,(4)学ばれたことと未解決の課題を例証する。さらに,公共ホールの教育プログラムやアウトリーチ事業に学びつつ,これらの事業と保育者養成の授業科目のなかに芸術における学習活動を位置づける立場との違いについて,考察する。三年計画で実施された保育者養成校での演劇ワークショップは,保育の仕事で求められる実践課題の対象や動機と重ね合わされ,参加者の身体をとおしてその背後にある理論が実感されている。「学習活動の動機は,現実への理論関与である」とエンゲストローム(1987)が再認識するように,「芸術における学習」は,知の循環を引き起こす一つの契機になる。
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