連携研究者 |
伊山 修 名古屋大学, 大学院・多元数理研究科, 教授 (70347532)
齋藤 恭司 東京大学, 数物連携宇宙機構, 主任研究員 (20012445)
谷崎 俊之 大阪市立大学, 理学研究科, 教授 (70142916)
内藤 聡 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (60252160)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2011年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2010年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2009年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2008年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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研究概要 |
2000年ごろ, MirkovicとVilonenはアフィングラスマン多様体の中にMirkovic-Vilonen(以下MVと略記) cycleと呼ばれる代数的サイクルを定義した.定義からMV cycleは実極大トーラスの作用を持つが,そのモーメント写像による像は,実Cartan部分代数の中の凸多面体を定める.これをMV凸多面体と呼ぶ.その後, KamnitzerはMV凸多面体全体のなす集合上に結晶構造を定義し,それが有限型量子包絡環のベキ零部分の結晶基底と結晶として同型であることを証明した.さらにMV多面体は, Berenstein-Zelevinsky(以下BZと略記)データと呼ばれる非負整数の集合と同値な関係にあることが知られている.すなわち, BZデータによる有限型量子包絡環のベキ零部分の結晶基底の新しい実現が得られたことになる. 我々は,この結果をアフィンのA型の場合に拡張した.より正確には,まずアフィンBZデータなる概念を定式化し,アフィンBZデータの全体が,アフィンA型の量子包絡環のベキ零部分の結晶基底と同型な結晶構造を持つことを証明した.すなわち,我々はアフィンBZデータによる,アフィンA型の量子包絡環のベキ零部分の結晶基底の新しい実現を得たことになる.我々の主結果は組合せ論的な用語で記述されているが,その証明では, Kashiwaraと研究代表者による結晶基底の幾何学的構成が,本質的な役割を果している
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