研究概要 |
q元体上の線形符号には、3つの重要なパラメータ:長さn、次元k、誤り訂正能力を表す最小距離dがある。このような線形符号を[n, k, d]_q符号と呼ぶ。与えられたn, k, qの値に対して[n, k, d]_q符号が存在するようなdの最大値d_q(n, k)を求める問題(これは、与えられたq, k, dの値に対して[n, k, d]_q符号が存在するようなnの最小値n_q(k, d)を求める問題と等価)は代数的符号理論における基礎的な未解決問題の一つであり、最適線形符号問題と呼ばれている。具体的には、q=3, 4, 5, 8や一般のqに対して、最適線形符号問題に取り組み、(誤り訂正能力の高い)新しい線形符号の構成、及び、存在性が不明な線形符号(例えば、既知の限界式で等号をみたすような符号)の非存在の証明等の成果を得た。
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