配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2010年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2009年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2008年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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研究概要 |
1)1-クロロシクロプロパンカルボン酸エステルのSmI_2によるReformatsky型反応(Org.Lett.2008,10,5453.)を見いだした。すなわち、ジクロロシクロプロパンのラジカル的ホルミル化反応の生成物をエステルに変換し、2つ目のC-Cl結合を高立体選択的にC-C結合へ変換することを達成した。これによりジクロロシクロプロパンの2つのC-Cl結合を高立体選択的にC-C結合へ変換する数少ない合成例を示すことができた。また、同様の反応中間体を利用して、2つ目のC-Cl結合を高立体選択的にアルキル化およびC-シリル化できることも見いだし、O-シリル化ではなくC-シリル化のみが進行する数少ない例を示すことができた。(Chem.Lett.2009,38,1078.)2)さらに、1)の反応の生成物にSc(OTf)_3を作用させると環拡大反応が速やかに進行し、ジヒドロナフタレンを与えるアリールヒドロキシメチルシクロプロパンカルボン酸エステルの環拡大反応(Chem.Lett.2010,39,194.)を見いだした。3)6'-Methoxyretrojusticidin B(Procumphthalide Aの構造として提案されていた構造)の全合成(Synlett 2010,15,2275.)を達成した。その結果、報告されていた構造(6'-Methoxy-retrojusticidin Bに相当する)が誤りで、天然物の真の構造は5'-methoxy-retrochinensinに相当することを明らかにした。
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