研究概要 |
熱応答性高分子を金ナノ粒子に複合化させた熱応答性金ナノ複合体を創製し,チオール化合物のセンシング機能について検討した。ポリアミノ基を共重合させたポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)-co-(ポリアミン)を複合化した金ナノ複合体では,加熱冷却といった熱刺激により,ナノ複合体中の金ナノ粒子が凝集状態から分散状態に戻るという「再分散」現象を示す。この再分散現象への阻害効果に基づいて,システインの簡易目視計測法を開発することができた。また,グルタチオンの再分散現象に及ぼす促進効果は熱刺激を与えない条件でも発現することを見出し,これに基づいたグルタチオンおよびγ-GPTの簡易目視計測法を開発した。
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