配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2010年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2009年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2008年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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研究概要 |
本研究はカルバゾールを検出部位とし,これをアーキテクチャーとする超分子反応利用したリン酸イオン定量法の開発を行うものである。カルバゾールに,金属イオン並びにリン酸イオンと配位結合或いは水素結合をすることが可能なカルボキシル基,ウレア基,アザクラウンエーテル部位,アミノフェノール部位などの導入を試みた。得られたカルバゾール誘導体について金属イオン並びにリン酸イオンとの相互作用を調べるために,吸収スペクトル並びに蛍光スペクトル測定を行った。このうちアザクラウンエーテル基を有するカルバゾール誘導体(カルバゾロファン)1では亜鉛(II)イオンの存在下で吸光度が増大し,蛍光スペクトルにおいて発光強度の増加と発光極大波長の長波長シフトが確認された。さらに,この溶液にリン酸二水素イオンを添加すると亜鉛(II)錯体のみのときと比べて発光強度は減少するものの,発光極大波長の短波長シフトが確認された。また,アミノフェノール部位を含むカルバゾール誘導体2では,銅(II)イオンを添加すると蛍光スペクトルは消光するが,これにリン酸二水素イオンを添加すると蛍光強度は増加し,蛍光強度とリン酸二水素イオン濃度(10~150nM)との間に直線関係が得られた。
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